労働者が受け取る賃金と、
それを超えて生み出される商品の価値との差額「剰余価値」。
資本の価値増殖運動に巻き込まれた資本家たちは、
少しでも多くの剰余価値を得るために
労働者の労働時間を常に延ばしていく。
労働者も自らこの論理を内面化し、
価値増殖運動の歯車になってしまう。
第2回は、資本主義がやがて労働者を過労死にまで追いやってしまう
仕組みを明らかにし、この暴走に
ブレーキをかけるためには何が必要かを考える。
【放送時間】
- 2021年1月11日(月)午後10時25分~10時50分/Eテレ
- 【再放送】
- 2021年1月13日(水)午前5時30分~5時55分/Eテレ
- 2021年1月13日(水)午後0時00分~0時25分/Eテレ
- 【指南役】
- 斎藤幸平(大阪市立大学経済学部准教授)…
- 日本人初、史上最年少でドイッチャー記念賞を受賞した俊英。
- 著書に「大洪水の前に」「人新世の資本論」などがある。
- 【朗読】
- 岡山天音(俳優)
- 【語り】
- 目黒泉
働きすぎが引き起こす悲劇「過労死」。
マルクスは150年も前に、既にこのメカニズムを明らかにしていた。
資本が「無限に終わらない価値増殖運動である」ことを見抜いたマルクスは、
価値増殖をもたらすのが、労働者が受け取る賃金と
それを超えて生み出される商品の価値との差額であることを明らかにし、
これを「剰余価値」を呼んだ。