怒りのワークでは本気モードで大暴れ?! | 覚技ワーク~注意の行き届いた自然体★新海正彦

覚技ワーク~注意の行き届いた自然体★新海正彦

覚技(かくぎ)とは、さまざまな心理療法に、武術や音楽やシャーマン的テクニックを取り入れた、こころとからだに目覚めをもたらすトレーニング・メソッドです。

セラピーの現場でクライアントさんの中から頻繁に湧き上がってくるのが
「怒り」の感情です。

相談のそもそもの内容がたとえば仕事のことであったり、恋人のことであったり、
子どものことであったとしても、ワークが進んでいくうちに、込み上げてくる
怒りの対象は、実は両親に対する怒りの場合が多いようです。
どちらかといえば母親に対しての怒りが強いですね。
自分が幼い頃、親が自分に対して
「したこと」「してくれなかったこと」が原因となっています。


クライアントさんの中には、自分が「怒っていたんだ」ということに気がついただけで
心が納得し問題解決へ向かう方もいますが、逆に、目の前にある物を手でつかんで
セラピストに投げつけんばかりの激しい怒りを表す方もたまにいます。

実際僕も、コップの水をかけられたり、椅子を投げつけられたり・・、
いや~大変です(汗;)よけ方を覚えていてよかった~と思える瞬間です(笑)


強い怒りが出たとき、ゲシュタルト療法という手法をもちいるセラピストや
カウンセラーは、たとえばクッションや枕をクライアントさんに手渡して
「それをお父さんだと思って殴ってください」とお願いしたりします。

クライアントさんが無意識下に押し込んでしまった思いや記憶を、
「今ここ」で、少しばかり拡大・強調をして表にひっぱり出すためです。


1泊2日のワークショップでは、僕もゲシュタルト療法を使うことがあります。
そして場合によっては僕の方も思いっきり“本気”でやります。
クライアントさんと同じか、さらにそれ以上の怒りをもってクッションや枕に
襲いかかるのです(笑)。

「あなたの怒りって、その程度のもんなんですか~っ!!」っていう具合です。
これは演技ではありません。クライアントさんの怒りが本当に伝わってくるので、
それをクライアントさんと一緒に放出しているのです。
(はたから見たらすごい絵です。汗)


こうするとクライアントさんも負けじと怒りをエスカレートさせます。
それは「この場では怒りを思いっきり出していいんだ」ということを感じ取って
安心されるからでしょう。
僕につられるように怒りを全身全霊で表し、怒鳴りながらクッションに
パンチやキックや締め技を繰り出します。


もちろんこれはケース・バイ・ケース。
ワークはご本人の了解を取りながら丁寧に進めていきますし、
気の向かないワークを無理強いすることは決してありませんからご安心を。

こうして過去の怒りを今のことのように表現すると、
今まで見ないようにしていた感情や、深いところに押しとどめていた
気持ちに気付くことが多いのです。

これはとても大切なこと。
こんな気持ちが「私にはあったんだ」「こんなに溜めていたんだ」
するとその感情の後ろからまた別に感情が顔を出すこともあります。
自分の気持ちと直接触れ始める瞬間です。


感情を表現した後は少しボーっとしたり、心の深いところで味わったりする、
ゆっくりとした時間が必要です。
なので、豊かな自然の多い場所で1泊2日くらいあった方がいいと思ってます。


田島さんとのインプロワークでは、基本的にはそうやってクライアントさんの
中から湧き起こってくるさまざまな感情を共有し、一緒に体験するということを
大切にしています。

だからこそ毎回、不思議としか思えない偶然の出来事が参加者の間でたくさん起きるし
、むしろワークの後にこそ大きな変化がその人の身に起きたりするのだと思います。

3月19~20日で行うインプロワークでは一体何が起きるのか、
またワークの後にそれぞれの方にどんな変化が現れるのか、楽しみでなりません。

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