今日の拾い読み パート2
ローン減免 厳しい要件
個別事情に柔軟対応を
東日本大震災では二重ローン問題の解決を目指した「被災ローン減免制度」
(個人版私的整理ガイドライン)が初めて運用された。仙台弁護士会で対応
プロジェクトチームの座長を務める小野寺友宏弁護士に課題を聞いた。
ー運用実績をどうみる。
「意義ある制度なのに利用が伸びていない。住宅被害や金融機関のローン返済
猶予の数などを踏まえると、ニーズに十分応えきれたとは言い難い。『自分は
使えない』と諦めた被災者も多いのではないか」
その理由は。
「収入、震災に起因した支払い遅れなどの要件について、運営委員会の見方が
厳しい。一定の収入以上でも子どもの数や親の介護などで出費は異なる。生活
の他の部分にしわ寄せが及ぶ人まで、無理して支払うべきなのか。もう少し個別
事情を柔軟に据え、適用範囲を広げてほしい」「今は頑張れば支払えると二重ローン
を組んだとしても、10年、20年先まで収入が維持できるとは限らない。将来の
リスクも念頭に置かなければならない」
ー利用促進の鍵は。
「金融機関を訪ねる相談者をどうフォローするかだ。金融機関側が返済条件の変更
で対応したため、ローン減免制度利用の機会を失っている可能性もある。被災の不運
に見舞われても返済しないのは悪いことだという意識の被災者がいるのではないか」
仙台弁護士会などは、法制度化による債権買い取り機構の設置を提言している。
金融機関にとっても一定の利点があるような仕組みにしないと、利用は進まないだろう」
