チリ炭鉱落盤事故からの33人奇跡の生還。
閉じ込められて60有余日。現地救助スタッフの方々の尽力もさることながら、閉じ込められた人たちの強靭な体力と精神力には、頭が下がりました。
殊に、リーダーのルイス・ウルスアさん。極限状態で自分の精神でさえ制御するのが難しい状況の中で、ものの見事にメンバーをまとめ、最初のうちは僅かに残された食料を全員で等分し、飢えをしのぎ、なおかつ救助は一番最後まで残った人。
あなたは男の中の男。真の最高のリーダーです。
ノーベル平和賞を貰っておきながら、裏では平気で核実験を行わせた、どこぞの国の大統領につめの垢でも飲ませてやりたい。
一方、岐阜の解体現場ではまだ17歳の高校生が、落とさなくてもいい命を無理やり奪われました。
ただそこを通りかかったというだけの、隕石が頭に当たる位の確立で。
事故を起こした解体業者の社長が、言葉とはうらはらの全く反省のない口調で、「人の命が失われたという事実が・・・」どうのこうのと声高に話していました。
警察の調べでは、どうも倒壊する危険を回避する処置を施していなかったらしいです。
偉そうな事を言う前に、まず亡くなった方に頭を下げるのが最低限の責任でしょう。
僕が親なら「謝られても娘は帰ってこない。娘を返せ!」って叫ぶでしょうけど。
・・・やりきれません。
毒を吐くのはこれくらいにして、YUIさんが主演された「タイヨウのうた」について、少し書きたいと思います。
公開の規模としては小さいながらも異例の観客動員数を記録した、YUIさんの主演映画です。ご存知の方も多いと思いますので、僕が気になって仕方がない事をひとつ、ふたつ。
気づいている方もたくさんいるでしょうけれど、雨音薫ことYUIさんと藤代孝治こと塚本高史さんが、薫の家の近くのバス停で再会する、というシーン。
薫はハンディビデオカメラで撮影された町並みを再生しながら歩き、そしてバス停のベンチに座ります。そこでふと浮かんだメロディーを、ギターにのせて口ずさむ。気がつくとバイクにのった考冶が目の前に・・・
いろいろなやりとりがあって、薫は考冶と別れ、家に帰るのですが・・・
ビデオカメラがない!もっといえば飲んでいたポカリもない。一気飲みした?ギターケースにすっぽり収まった?
そんなばかな。ギター入ったハードケースですぜ。
もうひとつ、これは「そこ突っ込んだらダメだろ!」と言われるトコなんですが。
薫が横浜でストリートライブをするシーン。(観ていない方にネタばれにならないように簡単にいいます。)ある曲を歌っていると、周りにいた会ったこともないストリートミュージシャン達が、演奏途中にいきなり乱入し、初見でバンド演奏しちゃいます。見事に完成しちゃいます。
プロになれるよ。今すぐに。
「小さい奴だな。そんな重箱の隅つつくようなマネを・・・」という声が聞こえてきそうです。
ごめんなさい。ずっと気になっていたんです。
そんなもの気にならないくらい素晴らしい作品ですしね。
今でも、月に2~3回DVDを観ては、家族にあきれられながら、泣いてます。
でも、それは悲しい涙じゃありません。温かい、心に沁みこむような静かな感動の涙です。
ご覧になったことのない方。よければ是非。
「無垢=ピュア」この言葉が嫌いじゃない方なら、満足いただけるか、と。