坂本龍一さん無料Live 世界がひとつに 韓国公演をネット中継
2011.1.9 22:51
$局の独り言。-2011/1/10 音楽家の坂本龍一さん(58)が9日、韓国・ソウルで行ったピアノソロ公演を無料でネット生中継した。公民館、小学校などに集まり鑑賞する「パブリック・ビューイング」(PV)が国内外400カ所以上で行われ、音楽鑑賞の新たな現象を巻き起こした。今回の取り組みは、坂本さんがソーシャルメディアを活用した実験的プロジェクト「サカモト・ソーシャル・プロジェクト」の第一弾。「世界中のネットユーザーと一緒にライブ経験や感動を共有したい」と呼びかけたところ、視聴者自らが主催者のようにPVの会場を探したり、ツイッターで告知するなどの動きが広がった。坂本さんは「音楽ビジネスは本来、もっとオープンにたくさんの人と共有する方が価値が出る」と語り、新たな聴き手の発掘に意欲をみせている。

 <離島でも楽しめた>

 ソウル市内のソウルアートセンターで開かれたコンサートには約4200人が詰めかけた。坂本さんは自らの人気ナンバー「戦場のメリークリスマス」「千のナイフ」などをデジタル技術を駆使してピアノソロで演奏。公演のラストに、韓国の人気ヒップホップ歌手「MCスナイパー」と共演すると、満員の観客の興奮は最高潮に達した。

 「韓国の人は反応が熱いですね。日本人に比べると感情表現が豊かなので、僕も応えなきゃと思い、熱くなりました。今日の経験が次の音楽の形にどう影響するかは、まだわからないけれど、強い大きな刺激を受けるということ自体が大事なので」

 コンサートの様子は、動画サイト「ユーストリーム」で生中継されたほか、携帯端末、スマートフォンでの3D配信も行われた。PVは、野外コンサートが行われる熊本県野外劇場アスペクタなど大会場のほか、全国の学校、病院で行われた。島根県・隠岐諸島の海士(あま)町で鑑賞した藤澤裕介さん(31)は「横浜から離島に移り住み、ライブを観ることを諦めていたので、会場にいるわけではないとはいえ、離島の環境でも坂本さんのライブを楽しめたことがうれしい」と、興奮していた。

http://sankei.jp.msn.com/entertainments/music/110109/msc1101092252004-n1.htm

 このほか、東京・六本木の映画館「TOHOシネマズ」では有料(2200円)の同時中継イベントも実施、迫力ある映像と音響を大勢の観客が共有した。

 「昨年の北米ツアー、日本ツアー、今回のソウルとそれぞれ反応が違うので、大きな刺激になっています。自分の音楽を考える1つの大きなピリオドになりましたね」

 <音楽とネット 新たな大きなうねり感じる>

 プロジェクトのきっかけは、昨秋実施した北米ツアーだった。後半の4公演をユーストリームで生中継したところ、のべ約22万人が視聴。埼玉県の病院ではミニ会場ができ、集まって見ていた患者や病院職員らが感動して涙したという。このエピソードを知った坂本さんが、PVをネット上で呼びかけ賛同者が広がった。

 「普段外に出られない人や遠方で会場まで行けない人、そういう人たちにも音楽を届けられた。やってよかったと感じました」

 「日本のツアー自体が終わりに近づくと、ツイッターに『あと一回しかない』『寂しい』という書き込みが増えました。ツアーを回る僕らと一緒に、旅行をしているような気分で見てくれている人が何万人もいた、というのが予想外でしたね」

 今回のプロジェクトでは、本番以外も、リハーサルなど準備段階から公演終了後の撤収作業など、あらゆる情報を配信し、ネットユーザーと共有してきた。本公演の1回目と2回目の合間には、各地のPV会場から、ツイッター経由で送られてきた写真の紹介や、いくつかの会場とのビデオチャットも行った。
 

つぶやく「観客」

 ネット中継を視聴していた世界的な指揮者、金聖響さんは「クラシックの世界でもこういうことをやりたい。世界が一つになるような感じがステキ」とツイッターで感想をつぶやいた。一般の人からも「子供ができてからコンサートに行けなくなったので、今夜は夫婦3人でライブを見ながらカレーを食べられて幸せ」「ネット上で2万人とこの場を共有できているってことが感動だ」などと感謝のコメントが寄せられた。

 「元々、インターネットは、あまり柵がない、広い空間でメッセージや情報を何でも共有しようというのに向いているもの。ただ、そこにビジネスを持ち込むと柵を高くして、超えたいならばお金を払ってね、となるんですよね。今回の試みは柵を外して誰でも無料でみられるので、従来のビジネスの考えとは違うんです」

 「無料で見られるんですが、見た人はむしろお金を払いたいとか、いい経験をしたからお返しがしたいとか、そういう声が非常に多かったんですね。僕らも予想しなかった現象で面白いですね」

 坂本さんは、1995年に日本武道館でのコンサート「D&L」で日本初のネット生中継ライブを実施。早くから音楽とネットの新たな可能性を模索してきた。音楽業界で今回のように演奏家の呼びかけでPVが広範囲に開催されたのは初めて。いわば演奏家と聴き手がコンサートの時間と場所を共有する試みの第一歩になった。
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/music/110109/msc1101092252004-n2.htm

 「結局、自分が出してお客さんが返してくれて、というフィードバックが強くあるので、絶対何らかの形で今後に影響してくると思います。僕はいま、音楽とネットの新たなうねりを感じています」

 演奏会の幕間に取材に応じた坂本さんはおだやかな表情で話していた。

             ◇

 さかもと・りゅういち 1952年東京生まれ。東京芸大大学院修了。78年、「千のナイフ」でデビュー。78年、YMO(イエロー・マジック・オーケストラ)に参加。84年、映画「戦場のメリークリスマス」の音楽で英アカデミー賞など、「ラストエンペラー」では米アカデミー賞など受賞。2006年、エイベックス・グループ・ホールディングスとレーベル「commmons」を共同で設立。90年より米ニューヨーク州在住。インターネットや環境問題などへの関心も高い。

【坂本龍一さんの連載開始】

 SANKEI EXPRESSでは、坂本さんの連載「いま、僕が思うこと」を毎月第3水曜日に掲載します。初回は19日。音楽、環境、そしてニューヨークでの生活などを紹介します。

http://sankei.jp.msn.com/entertainments/music/110109/msc1101092252004-n3.htm


昨日のコンサートは ほんっと素晴らしいものだった
何度鳥肌ものになったことか

会場設営からリハーサルを経て本番
昼と夜の部の間の 視聴者とスカイプで繋いでの中継

いろいろ不手際に見える部分はあったけれど
そこはUST ほぼ素人集団で作り上げたものでテレビではない

ラストの一大イベントは ピアノの解体だったところが
会場の電源・電波の問題から実現出来ずが
お詫びとして打ち上げの様子が流された
もくもくと食事をする教授(笑)


去年の北米ツアーの配信にたまたま出会ってから
教授の周りの人たちの情熱に魅せられてはまっちゃったもんねぇ^^

楽しくて熱い時間を過ごせましたニコニコ


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スクムトゥス!skmtSocial project コンサート当日がやってまいりました♪

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