鈴香被告、見えなかった「母の顔」 秋田公判傍聴記

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071112-00000936-san-soci
11月12日19時22分配信 産経新聞
 「このワラシ、橋の上さ乗っけて押してやればどうなるべ」

 10月29日から4回にわたって開かれた畠山鈴香被告(34)の被告人質問。衝撃的なこの一言は、初日の弁護側質問で飛び出した。

 逮捕前と比べ、ほおがこけて能面のようになった鈴香被告は、抑揚の少ない秋田弁のせいか、まるで人ごとのように犯行を告白していた。しかし、突如秋田弁で放たれたこの一言は、傍聴席を一気に犯行現場へと連れ出した。

 サクラマスを見たいとダダをこねた彩香ちゃんにイライラした母。娘を突き落としたいとの考えが一瞬よぎる。しかし、検察側の「とんでもない考えとは思わなかったか」との問いには「一瞬考えが頭をよぎっただけ」と、殺意をもって落としたことを否認した。

 そんな鈴香被告が唯一涙を見せたのは、3日目だった。欄干の模型を使って彩香ちゃんの転落を再現しようとする場面で、鈴香被告は突如涙を流し、藤井裁判長から「あなた、涙流しているんですか」と問われた。

 「彩香のことを思い出して」と鈴香被告。しかし、この答えはやや唐突に思えた。

 「彩香の好きなものはできるだけ作ってあげたいと思っていた」「何カ月に1回は、2人で大掃除をしていた」と話した鈴香被告だが、彩香ちゃんが好きな手料理は何か、掃除しながらどんなことを語り合ったのか、詳細は分からずじまい。「橋の上さ乗っけて押してやれば」という言葉に勝る迫真性はなかった。

 事件前日に買った豚バラ肉で「すき焼きを作るつもり」だった鈴香被告だが、娘は母の手料理を食べることなく、冷たい川に落ちた。

 幼い命は、母が作った手料理の味をいくつ知っていたのか。それを問うすべはもうない。20時間にわたる被告人質問は終わったが、涙さえ“偽物”に見えた鈴香被告に最後まで「母親」の顔がのぞくことはなかった。(道丸摩耶)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071112-00000936-san-soci


【鈴香被告質問4日目】

(1)「今日は検事さん来ないの? 寂しい」

(2)「理由はそれだけ?」裁判長いぶかる

(3)検事のネクタイ毎日同じ「笑いこらえた」

(4)ノートの内容「言わなくちゃいけないの?」

(5)供述“迷走” 「彩香の最後の言葉『お母さん…』は推測」

(6)「子供がいなければもっと自由になる」

(7)鈴香被告は検察官を怖がっていた? 信頼していた? 矛盾する言動

(8)「鑑定医、どうせワイドショー見て…信用できない
(9)「援助なしなら不倫。奥さんに言うぞ」

(10)留置管理の署員には「茶化したり笑いを取ったり

(11)豪憲君殺害…自責の念に駆られリストカット

(12)裁判官質問始まる 鈴香被告はのらりくらり

(13)「私は遺族、被害者」…妄想、思い込み

(14完)取り調べの婦警「印象悪い」 被告人質問終わる


【秋田法廷 証人尋問】

(1)鈴香被告の“すべて”を見た女性警察官、証言台へ
(2)「犯人として元交際相手の名を挙げた」 女性警察官証言

(3)遺体写真を執拗に見たがった鈴香被告

(4)弁護士と接触直後に変化 翌日には“反省

(5)女性警察官は鈴香被告の背中をさすり、手を握った
(6完)「遺体の写真、見たーい」とねだった鈴香被告 「猟奇的」と女性警察官


Yahoo!ニュース - 検索結果(動画) 鈴香被告


藤里連続児童殺人事件 - 秋田魁新報



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重大事件-秋田児童連続殺害事件

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