≪秋田児童連続殺害事件≫第5回公判 その1


【鈴香被告法廷ライブ(7)】「汗かきの彩香に触るのは苦手だった」
10月29日14時48分配信 産経新聞
 弁護側「彩香ちゃんの育児はどんな風にしていた?」
 鈴香被告「家族4人で育てたような感じ」
 裁判官「『家族で』とはどういう家族?」
 鈴香被告「父と母と弟と私」
 弁護側「皆こころよく彩香ちゃんをお風呂にも入れてくれた?」
 鈴香被告「はい。弟も進んでやってくれ、皆、手伝ってくれた」
 弁護側「皆、仲が良かった?」
 鈴香被告「はい。彩香を中心に生活していた感じ」
 弁護側「あなたの仕事が休みの時は、彩香ちゃんをどこかへ連れて行った? 彩香ちゃんが小学生になる前の段階に限定して答えて」
 鈴香被告「十和田湖に2人で行った。あと、古い時の(改築される前の)男鹿水族館に行った」
 弁護側「どんな思い出がある?」
 鈴香被告「十和田湖は、道が分からなくて時間がかかり、彩香が『お母さん、おなか空いた』と騒いでいた。レストランに着いてからは、2人で1人前しか頼まないのに、店の人が親切にしてくれて、遊覧船の時間や料金について教えてくれた。彩香は遊覧船の大きさにびっくりして、『これに乗るの』と喜んでいた」
 弁護側「景色はどんな感じだった?」
 鈴香被告「まだ肌寒いころ。ようやく緑が芽生えたころだった。湖水に緑が映ってきれいだとか、彩香には端によって船から落ちるな、とか話をした」
 弁護側「男鹿の水族館の思い出は?」
 鈴香被告「珍しいアルミニウムの風船を買い与えたら、風船を彩香の目の高さに下ろすと、怖がって泣いて、たたいていた」
 弁護側「二ツ井町の保育園のでは親が参加する行事があったようだが、どんな行事に参加した?」
 鈴香被告「運動会、七夕、クリスマス会などに参加した」
 弁護側「思い出は?」
 鈴香被告「運動会では、お遊戯でいつも彩香が他の子よりワンテンポ後れるというか…。その動きで彩香とすぐに分かって、写真を撮りに行ったりした」
 弁護側「そのほかは?」
 鈴香被告「七夕は浴衣を着せるとすごく喜んだ。最初は借り物だったが父母が彩香に浴衣を買ってくれて、それを仕立て直して小2まで着ていた」
 弁護側「彩香ちゃんのしつけに関しては何かしていた?」
 鈴香被告「はい。食事のマナーや、外出したとき走り回らないことなど」

 弁護側「育児が煩わしいと思うこともあったと思うが」
 鈴香被告「はい。つめ切り、耳かき、ぐずった時の対応が苦手だった」
 弁護側「調書でも触れていたが、あなたは彩香ちゃんにさわるのが苦手だったか?」
 鈴香被告「はい」
 弁護側「分かりづらいのだが、どういう感情?」
 鈴香被告「よく分からないが、私は汗をかかないので、汗かきの彩香に触るのは苦手と感じる時もあった」
 弁護側「いつもそうではないのか?」
 鈴香被告「どういう時と決まっていない。手をつなぐだけで精いっぱいの時もあれば、ぎゅーっと抱きしめられることも、ほっぺにチューできることもあった」
 弁護側「触るのが嫌だったのはいつごろのこと?」
 鈴香被告「一番ひどかったのは、彩香が3~5歳のこと。でも、いなくなるまで続いた」
 弁護側「触るのが嫌だったのは彩香ちゃんの肌だけ?」
 鈴香被告「いいえ、付き合っていた人にも触られるのが嫌なときがあった」
 弁護側「肌に触れられたくないのは、機嫌がいいときにもあった?」
 鈴香被告「はい。機嫌が悪くなると『絶対に触らないで』という感じ」
 弁護側「育児に関して悩みがあって困ったときはどうしていた?」
 鈴香被告「母親や幼なじみ、友人に聞いたりしていた」
 弁護側「母親のアドバイスはどんなもの?」
 鈴香被告「母は彩香がぐずったときにどうすればいいかとか、日々こういうことがあったとかを相談した」
 弁護側「相談した幼なじみとは誰?」
 鈴香被告「幼なじみではなく、親友です」
 弁護側「幼なじみもいたでしょう?」
 鈴香被告「幼なじみよりも親友に話すことが多かった」
 弁護側「Aさん(※女性の友人とみられる。法廷では実名)に相談したのは、Aさんが東京に行ってから?」
 鈴香被告「行く前からです」
 弁護側「どんな話?」
 鈴香被告「…彩香が中々、発音がしっかりできないから、人よりちょっと遅れているのかとか、そういうことを聞いた」
 弁護側「Aさんは何と言った?」
 鈴香被告「個人差があるから気にするなと」
 弁護側「逆に、Aさんから話を打ち明けられたことはあった?」
 鈴香被告「はい、Aさんは2人子供がいるが、上の子が障害児で、『学校に送り向かえしないといけない』とか、『時間が来るとトイレに連れていかないと』と愚痴を聞いたことも」
 弁護側「Aさんが東京に行ってからも頻繁にメールをしたり、たまに電話をしたりしていましたね?」
 鈴香被告「はい」
 弁護側「Aさんはどんな人?」
 鈴香被告「姉御肌で良き相談相手」
 弁護側「どういうこと?」
 鈴香被告「てきぱきしていて私を引っ張ってくれる」
 弁護側「自分より上に見ていた?」
 鈴香被告「はい」
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【鈴香被告法廷ライブ(8)】「怒りスイッチ」にカレシ困惑

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10月29日14時51分配信 産経新聞
 秋田連続児童殺害事件で、殺人と死体遺棄の罪に問われた無職、畠山鈴香被告(34)の第5回公判が29日午前10時、秋田地裁(藤井俊郎裁判長)で開廷し、鈴香被告に対する被告人質問が行われた。

 弁護側「Bさん(※女性の友人とみられる。法廷では実名)とも交流がありましたね?」
 鈴香被告「はい」
 弁護側「よく家に来たこともあったんですか?」
 鈴香被告「家が近いので、Bさんが子供をつれてきた」
 弁護側「一緒に外食したりもした?」
 鈴香被告「そうですね、彩香はBさんの所もそうだが、一人っ子で育ったので当時、近所にも友達がいなくて、おもちゃの貸し借りができないと相談した」
 弁護側「Aさんの話に戻るが、東京に行ってからメールのやり取りをしたか?」
 鈴香被告「はい、最初はAさんが子供を置いて東京に行ったので、それを気にして、子供の会話はしないようにしていた。その後、Aさんの子供のことがちょっとでも聞こえてくると、教えたりした」
 弁護側「勤めていたパチンコ店ではAさんが同僚ですが、恋愛していたCさん(※男性。法廷では実名)もいましたね。どういう交際をしていた?」
 鈴香被告「会社は社内恋愛禁止だったから隠れて付き合っていた」
 弁護側「途中から家に来るようになった?」
 鈴香被告「はい」
 弁護側「彼が来る時間に配慮は?」
 鈴香被告「日にちは限定しないが、彩香が寝てから来てと言った」
 弁護側「Cさんが彩香ちゃんと過ごすことは?」
 鈴香被告「(付き合った)後の方では(あった)」
 弁護側「Cさんは彩香ちゃんと何をしていた?」
 鈴香被告「テレビゲームしたり、一緒に昼食を取ったり」
 弁護側「彩香ちゃんはCさんをどう思っていた?」
 鈴香被告「遊び相手ができたと思っていたと思う」
 弁護側「Cさんと彩香ちゃんと3人で、浅虫や男鹿の水族館にいきましたね?」
 鈴香被告「彩香はとても喜んでいた」
 弁護側「普段とは違った?」
 鈴香被告「普段よりもどっかにお出かけしてうれしがっていたと思う」
 弁護側「例えば車の中ではどうだった?」

 鈴香被告「彩香ははしゃいで、『お兄ちゃんの車にはテレビがついてるんだあ。見たい漫画があるから見てもいい?』とカーナビについて話していた」
 弁護側「Cさんを招いて(鈴香被告の)実家に行ったことも?」
 鈴香被告「普段から実家には来ていたが、最初に連れて行ったのは、私が手術することになって、そのとき(両親とCさんが)突然会ってびっくりしないように」
 弁護側「手術とは」
 鈴香被告「平成16年だと思うが、卵巣嚢腫(のうしゅ)という病気で手術した。そのときのこと。父母には交際している男がいると言ってはいたが、会ったことがないので、病院などで鉢合わせした時のことを考えて」
 弁護側「あなたはCさんをどう紹介した?」
 鈴香被告「『付き合っている人』と紹介した」
 弁護側「両親はどうだった?」
 鈴香被告「彩香をかわいがってくれるなら、交際を認めると」
 弁護側「Cさんを実家に呼んでホームパーティーみたいなことをしたことも?」
 鈴香被告「誕生日の時にした記憶がある」
 弁護側「Cさんの実家に行って両親に会ったことはあるか?」
 鈴香被告「何度か実家に行ったり、一度だけ外食したりしたこことも」
 弁護側「結婚の話は出たか」
 鈴香被告「いいえ」
 弁護側「交際中とだけ? ゆくゆくは結婚するとは?」
 鈴香被告「その場ではないです」
 弁護側「あなたとCさんの間ではあった?」
 鈴香被告「はい」
 弁護側「いつ?」
 鈴香被告「ちょっと思い出せません」
 弁護側「結婚しないのはなぜ?」
 鈴香被告「Cさんからまだ自分に自信がないと言われたし、Cさんの両親からいきなり子供の親になるのは大変と言われ、考えさせてくれと言われた」
 弁護側「あなたとCさんで、どんな話をしていた?」
 鈴香被告「特に話をしたことはないが、私は結婚するなら彩香と一緒にと考えていた」
 弁護側「Cさんは養子にしようとか言ったことは?」
 鈴香被告「具体的なことを言われたことはないが、やっぱり突然父親になることを考えていたなら、彩香も一緒と考えていたと思う」
 弁護側「Cさんに愚痴や相談もしたと思うが、何でも相談した?」
 鈴香被告「子育て以外はほとんど相談しました」
 弁護側「Cさんはあなたの怒りのスイッチが入ると言っていたが、本当?」
 鈴香被告「はい」
 弁護側「そういう自分をどう思う?」
 鈴香被告「自分が嫌でした」
 弁護側「直そうとした?」
 鈴香被告「直そうとしてもうまくいかず、Cさんにいつも意地悪なことを言ったり、きついことをいってごめんねと話した」
 弁護側「Cさんは何て答えた?」
 鈴香被告「『分かっているならいいよ』と」
 弁護側「あなたの機嫌が悪くないときには何かしてあげた?」
 鈴香被告「肩をもんであげたり、愚痴を聞いたり」
 弁護側「Cさんの愚痴はどう?」
 鈴香被告「ほとんど会社のこと…」
 〈正午に午前中の質問は終了。鈴香被告は刑務官に手錠をはめられると、傍聴席に座る母と弟の方を一瞬見つめ、いったん法廷を後にした〉

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【鈴香被告法廷ライブ(9)】「しっ」と彩香ちゃん追いやる
10月29日15時41分配信 産経新聞

 〈1時間半の休廷をはさみ、午後1時半から法廷は再開。法廷に現れた鈴香被告は午前中と同様に無表情で、淡々と弁護側の質問に答えた〉

 弁護側「あなたはCさんと交際していた。そのCさんが、あなたが住んでいた町営アパートに来たとき、彩香ちゃんが邪魔で外に出したということはあったか?」
 鈴香被告「ない」
 弁護側「彩香ちゃんが家にいる日中に、Cさんと性交渉をしたことはあったか?」
 鈴香被告「ない。したとしても、彩香が学校から帰ってくるずっと前の時間しかしていない」
 弁護側「外が吹雪いているのに、彩香ちゃんを外に出したことはあったか?」
 鈴香被告「ない」
 弁護側「気を利かせて、彩香ちゃんが自分から外に出て行くということはあったか?」
 鈴香被告「あったかもしれない」
 弁護側「あったかもと思う理由は?」
 鈴香被告「彩香の部屋と外に出る方向が一緒なので、部屋ではなく外に行ったのかも知れないと思った」
 弁護側「Cさんが家にいたときに、手首を返すような仕草で『しっ』と彩香ちゃんを追いやったことはあったか?」
 鈴香被告「したかもしれない」
 弁護側「なぜ、かもしれないと思うのか?」
 鈴香被告「メールを送っていたり、ごはんを作っていたときにも、あっちいっててというつもりでやったことはあったかも知れないから」
 弁護側「Cさんが来ていたとき以外にも、彩香ちゃんにそういう仕草をしたことはあったか?」
 鈴香被告「たまにあったかも知れない」
 弁護側「(料理を作っているなどの)理由がなく、そういう仕草をしたことはあったか?」
 鈴香被告「ない」
 弁護側「彩香ちゃんを置いて、Cさんと出かけたことはあったか?」
 鈴香被告「ない」
 弁護側「彩香ちゃんが学校に行っているときに、Cさんと出かけたことはあったか」
 鈴香被告「あった」
 弁護側「彩香ちゃんが学校から帰ってきた後に、2人で家に帰ったということはあったか?」

 鈴香被告「あった」
 弁護側「(彩香ちゃんが帰ってから)どのぐらい経っていたのか?」
 鈴香被告「30分から1時間ぐらい経っていた。甘えたような声で、走ってきて『彩香をおいてどこに行ってたの』と言われた」
 弁護側「彩香ちゃんはどんな態度だったか?」
 鈴香被告「さっきも言ったが、甘えたような声で『彩香も連れてってよー』と言っていた」
 弁護側「Cさんが、あなたが彩香ちゃんを実家に連れて行くときなどにきれいな服を着せるから『外面がいい』と言っていたが、そんなことはあったのか」
 鈴香被告「普段は彩香に好きな服を選ばせて、お出かけの時は私が服を選んでいだ。でも、実家に行くときは彩香に好きな服を着させていた」
 〈ここで弁護側は、鈴香被告に対し、Cさんが撮った鈴香被告と彩香ちゃんの写真を何枚か提示する〉
 弁護側「(写真を指しながら)男性と3人で温泉に行ったときの写真だが、彩香ちゃんが着ている服はおめかししている服か?」
 鈴香被告「その服は、彩香が好んでいつも着ていた服」
 弁護側「普段着ている服と違うのか?」
 鈴香被告「あまり変わらない」
 弁護側「写真の彩香ちゃんは笑っているが、髪の毛を横で結んでいる。誰が結んだのか?」
 鈴香被告「私」
 弁護側「学校に行くときなどにも、こうやって結んであげることはあったのか?」
 鈴香被告「あった」
 弁護側「(他の写真を指して)この写真はいつの写真か?」
 鈴香被告「彩香の誕生日の写真」
 弁護側「いつの?」
 鈴香被告「彩香が亡くなる前の、彩香の最後の誕生日」
 弁護側「この写真で、あなたが彩香ちゃんに何か渡しているが、誕生日プレゼントか?」
 鈴香被告「はい」
 弁護側「なんのために、誕生日プレゼントを渡している写真を撮ったのか?」
 鈴香被告「入院していた父親が、お金を私によこして、彩香にプレゼントをあげろと言ったので、ちゃんと渡したよということを示すために撮った」
 弁護側「米山さんが(彩香ちゃんと米山豪憲君が映った)ビデオをくれたが、ビデオの彩香ちゃんの髪型は普段通りか?」
 鈴香被告「普段通り」
 弁護側「近隣住民の中に、あなたに交際相手が複数いたと話している人がいるが、先ほど話に出たCさん以外で家に上った人は?」
 鈴香被告「弟と父、工事関係者、生活保護の人」
 弁護側「前夫(法廷では実名)という男性は?」
 鈴香被告「ああ、前夫も上がった」
 弁護側「前夫は、ある期間住んでいたのか?」
 鈴香被告「住んでいた」
 弁護側「男性と付き合う前に、茶髪で小さく、めがねをかけた人が出入りしていたという話がある。その男性は?」
 鈴香被告「前夫だと思う」
 弁護側「その後前夫を見て、何か変わっていたか」
 鈴香被告「めがねはしていなかったが、茶髪で変わっていなかった」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071029-00000947-san-soci


【鈴香被告法廷ライブ(10)】借金は370万、利息しか払えず
10月29日16時51分配信 産経新聞

 弁護側「あなたは15年1月にパチンコ店を辞めた。理由は?」
 鈴香被告「彩香が学校に上がるのに、夜の仕事をやっていてはダメだと思ったので辞めた」
 弁護側「体調は悪くなかったのか?」
 鈴香被告「めまいがしたりして、会社に迷惑をかけた。立っているのも辛かった」
 弁護側「会社にどう迷惑をかけたのか?」
 鈴香被告「体調が悪くて何度もトイレに行ったり、しゃがみ込んでしまったり、早退したりした」
 弁護側「あなたの体調が悪いのはその時だけだったのか?」
 鈴香被告「ずっと続いていた」
 弁護側「そのころだけ悪くなったわけではなかったのか?」
 鈴香被告「はい」
 弁護側「会社を辞めた理由に体調が悪かったこともあるのか?」
 鈴香被告「ある」
 弁護側「このころに借金で破産手続きをしているようだが、借金はいくらぐらいあったのか?」
 鈴香被告「さっき先生に調べてもらったら、370万円あった」
 弁護側「離婚するころは、借金は110万円だったのに、なんでこんなになってしまったか?」
 鈴香被告「離婚したときは、車がなくて働けなかったので、車を買い換えたりしていた。タイミング良くローン会社から『お金を借りないか』といわれて、巧みな勧誘に乗って借りてしまった」
 弁護側「離婚したとき、前夫から月3万円渡されていたようだが?」
 鈴香被告「そのお金は借金の返済に使っていたが、返済は分割払いで払っていたので、利息が高くて元金がなくならなかった」
 弁護側「私の経験などからいえば、110万円の借金だと月に3、4万円は利息を支払わなければいけないが、利息しか払えていない状態だったのか?」
 鈴香被告「はい」
 弁護側「借金も悩みだったのか?」
 鈴香被告「はい」
 弁護側「誰かに相談はしたのか?」
 鈴香被告「Cさんに相談して、次にAさんに相談して、それから両親に相談した」
 弁護側「それで仕事を辞めようと判断したのか?」

 鈴香被告「はい」
 弁護側「その後の生活設計はどう立てていたのか?」
 鈴香被告「失業保険で借金を払って、失業保険が出なくなったら生活保護を受けて、身体の調子を整えて働こうと思っていた」
 弁護側「実際に生活保護を受けて、15年4月に彩香ちゃんが藤里小学校に入った。しかし、保育園は二ッ井にあるのに、なぜ友達がいることを考えて二ッ井小学校に入れなかったのか」
 鈴香被告「入れてあげたいと思ったが、藤里の家は家賃が安くて離れたくなかったので、藤里小学校に入れた」
 弁護側「彩香ちゃんは学校になじめたのか?」
 鈴香被告「なじめていたようにみえた」
 弁護側「みえた、ということは、実際はそうではなかったのか?」
 鈴香被告「はい。友達のランドセルを傘でたたいたりしていたようだ」
 弁護側「友達とは前夫さんですね。それについて、前夫さんの親は何か言わなかったか?」
 鈴香被告「腕をつかんで、『お宅は娘さんにどういう教育しているんだ』といわれた」
 弁護側「何と答えたのか?」
 鈴香被告「彩香の話を聞いてから家に行くので、待ってくださいと言った」
 弁護側「それで?」
 鈴香被告「彩香が泣いていたので、泣きやむのを待って怒らないように穏やかに優しく聞いたら『間違いだった』と言ったので、謝りに行った」
 弁護側「彩香ちゃんが言った『間違いだった』とは、どういう意味なのか?」
 鈴香被告「彩香は『自分は間違ったことをしてしまった』と言っているんだと思った」
 弁護側「謝りに行って、前夫さんの親は?」
 鈴香被告「『分かってくれればいいんだ』と言っていた」
 弁護側「ほかになじめなかったことは」
 鈴香被告「前夫さんの子と他の友達と3人で帰っているとき、前夫さんの子を置いてけぼりにして走って帰ったと聞いた」
 弁護側「教育委員会に訴えるといわれたのか?」
 鈴香被告「いわれた」
 弁護側「実際に教育委員会から何らかの連絡はあったか?」
 鈴香被告「なかった」
 弁護側「置いてけぼりは、どんな行動だったのか聞いたか?」
 鈴香被告「聞いた。そうしたら、鬼ごっこをやっていて、前夫さんが鬼だったから逃げたと言っていた。もう一人の子に聞いても、同じようなことを言っていたので、これは前夫さんの親が見たことを勘違いしているのだと思って、子供同士のことには口出ししなくていいんじゃないかと思った」
 弁護側「親は何て言っていたか?」
 鈴香被告「すごく怒っていた」
 弁護側「それで、担任に相談して、教頭にも話がいったということだったが?」
 鈴香被告「話がいった。それで、これからは何かあったら親だけでなく、学校に知らせるということになった」
 弁護側「このトラブルから、不都合なことはあったか?」
 鈴香被告「親同士のグループがすでにできあがっていたので、入りづらかったが、この一件でさらに入りづらくなった。親のPTAの会合には出席しなくなった」
 弁護側「他の行事にも出なかったのか?」
 鈴香被告「授業参観や運動会、学習発表会は出た」
 弁護側「地区の行事には出たのか?」
 鈴香被告「『七夕さま』ぐらいしかやっている行事を知らなかった。あと、『レクリエーション』もやっていると知っていたが、1年生のときは出られなかった。七夕さまも体調が悪くていけなかったので、知り合いに彩香を預けた」
 弁護側「誰かに相談したか?」
 鈴香被告「Aさんにしたが『自分も入れなかった』といわれ、アドバイスにならなかった。もう一人の友達は『自分は経験がないので分からない』といわれた」
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【鈴香被告法廷ライブ(11)】彩香ちゃんの朝ごはん、買い置きパンやおにぎり…
10月29日16時52分配信 産経新聞

 弁護側「彩香ちゃんは休みの日など、何をして遊んでいたか?」
 鈴香被告「1人遊びや、年下の友達と鬼ごっこしたり、家でゲームしたり押し入れを隠れ家にして遊んでいた」
 弁護側「友達は誰か?」
 鈴香被告「年下の友達が多かった」
 弁護側「彩香ちゃんと一緒に遊びに行くことはあったのか」
 鈴香被告「あった。秋田市のお化け屋敷に弟と3人で行ったり、2人でスケートに行った」
 弁護側「印象に残っていることは?」
 鈴香被告「彩香は弟を『にいに』と呼んでいたが、『にいに怖いよ』と言いながら、弟にしがみついていたのを覚えている」
 弁護側「ドライブで連れて行った?」
 鈴香被告「そうです」
 弁護側「印象に残っているのは?」
 鈴香被告「青池(地名)を見せたくて連れて行ったが、彩香の『お母さんすごい。バスクリンを入れているみたい』と子供らしい表現が印象に残っている」
 弁護側「実家で夕食を食べていたが?」
 鈴香被告「経済的な援助を受けていたので」
 弁護側「いっそのこと実家に帰ろうという思いは?」
 鈴香被告「ない。どうしても父の目から逃れたくてうまくやっていけない。戻ろうとは思わなかった」
 弁護側「お父さんのことだけ?」
 鈴香被告「そうです」
 弁護側「彩香ちゃんが小学校に上がってからの生活は?」
 鈴香被告「彩香中心で変わりない」
 弁護側「お風呂は入っていた?」
 鈴香被告「父や弟が一緒にちゃんと入っていた。1人の時は入ったとうそをついて部屋で遊んでいたので、強制的に入れたことがある」
 弁護側「入るのが好きではない?」
 鈴香被告「そうですね」
 弁護側「嫌いとは?」
 鈴香被告「シャワーが苦手だと言っていた。私が適温だと思っても、お風呂が熱く感じるので嫌だと」
 弁護側「ごはんはちゃんと食べていたか?」
 鈴香被告「朝は買い置きのパンや作り置きのおにぎりを食べていた」

 弁護側「昼は給食で、夜は実家?」
 鈴香被告「はい」
 弁護側「食欲は?」
 鈴香被告「すごく旺盛だったが、同級生がやせていて(自分が)太っていると思いこんでいた。ふれないようにしていた」
 弁護側「15年暮れから精神科に通院を始めたが、いきさつは?」
 鈴香被告「生活保護の担当者に『きちんとした病院で見てもらったほうがよい』と勧められたので」
 弁護側「よくなったか?」
 鈴香被告「一進一退。良くも悪くもならずといった感じ」
 弁護側「医者と話すので心理的に安定した?」
 鈴香被告「はい」
 弁護側「16年の夏に卵巣嚢腫で手術したが、どれくらい入院した?」
 鈴香被告「4、5日」
 弁護側「手術はうまくいった?」
 鈴香被告「はい。立って歩くのがやっとだった」
 弁護側「その後は?」
 鈴香被告「実家で面倒を見てもらっていた」
 弁護側「どれくらい?」
 鈴香被告「半月ほど」
 弁護側「その後、ヘルパー2級の資格を取った」
 鈴香被告「はい」
 弁護側「なぜ?」
 鈴香被告「手に職をつければ仕事の幅が広がると思った」
 弁護側「講習はどうだった?」
 鈴香被告「大変だった」
 弁護側「どう大変だった?」
 鈴香被告「教科書に載っているヘルパーを受ける人と生活が重なってみえた」
 弁護側「ヘルパーを受ける人とは要介護者ということ?」
 鈴香被告「はい」
 弁護側「どういうところが?」
 鈴香被告「精神的な面や生活保護を受けている面」
 弁護側「大変とは、(自分と)心理的に重なるところで悩んだ?」
 鈴香被告「はい」
 弁護側「体は? 肉体的には?」
 鈴香被告「お風呂に入れるときにめまいで大変だった。それ以外は大丈夫だった」
 弁護側「求職活動は?」
 鈴香被告「した」
 弁護側「どれくらい?」
 鈴香被告「何件かしたが、職安で探している時点で仕事の時間内容は24時間(営業)がほとんどだった。彩香との両立が難しいと思い、あきらめた」
 弁護側「就職口がないと誰かに相談したか?」
 鈴香被告「Aさん、Cさんに相談した」
 弁護側「お母さんには?」
 鈴香被告「はい」
 弁護側「何と言われた?」
 鈴香被告「まず『時間が短い仕事から探したら?』と。体が本調子じゃないから簡単な仕事を探したらといわれた」
 弁護側「彩香ちゃんについては?」
 鈴香被告「『1日8時間の仕事だったら彩香はその間どうする』といわれた。彩香は預からないから、と」
 弁護側「彩香ちゃんがいなければ仕事がしやすいと思った?」
 鈴香被告「いいえ」
 弁護側「言った(口に出した)ことは?」
 鈴香被告「あったかもしれないが、前夫と離婚して借金と彩香を抱えて悩んだあとで、仕事と彩香を両立するのが当然と思っていた」
 弁護側「愚痴っぽいことを言ったことは?」
 鈴香被告「ありました」
 弁護側「誰に?」
 鈴香被告「Cさんに」
 弁護側「(彩香ちゃんが)いなければと?」
 鈴香被告「違います」
 弁護側「どういうふうに?」
 鈴香被告「もっと短い仕事があればいいのにと言った」
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【鈴香被告法廷ライブ(12)】自殺図るも死にきれず
10月29日17時20分配信 産経新聞

 弁護側「他に悩みは?16年秋に資格を取っているので、17年に入ってからの生活で」
 鈴香被告「自分で見た目は普通、健康そうに見えるのに、立ちくらみで仕事ができない。本当なら仕事ができるはずという思いがあった。生活保護は、他に受けるべきふさわしい人がいるんじゃないか、という考えにのめり込んだ」
 弁護側「自責の念?」
 鈴香被告「はい」
 弁護側「相談は誰に?」
 鈴香被告「(恋人の)Cさん、(友人の)Aさん、通院仲間に話した」
 弁護側「何と言われた?」
 鈴香被告「『今は体を休める時間』と言ってくれた」
 弁護側「17年のゴールデンウィークに薬をためこんで自殺をしようとしたが、いつごろから考え始めた?」
 鈴香被告「2月くらい」
 弁護側「実行しようとしたのは?」
 鈴香被告「そのころと思う」
 弁護側「準備は?」
 鈴香被告「病院でもらった睡眠導入剤や安定剤をためこむようになった」
 弁護側「薬の名前は?」
 鈴香被告「ハルシオン…(以下列挙)」
 弁護側「特定の種類?」
 鈴香被告「ほとんど全部です」
 弁護側「死ねるという知識はあった?」
 鈴香被告「ない」
 弁護側「どうして(死ねると思った)?」
 鈴香被告「精神科でもらった薬だから」
 弁護側「300~350錠飲んだ?」
 鈴香被告「はい」
 弁護側「もらった量のどれくらい?」
 鈴香被告「2週間に1度もらうが、1日に飲む量が10錠だったのですぐたまった」
 弁護側「彩香の面倒は?」
 鈴香被告「弟が見てくれると思った」
 弁護側「どうして?」
 鈴香被告「耐えられない、東京に行きたい。彩香の面倒がみられないと弟に言ったとき、弟が『俺がみる』と言っていたので」
 弁護側「いつ?」
 鈴香被告「前の年の夏」
 弁護側「このころ東京に行きたいと」
 鈴香被告「はい」
 弁護側「Aさんにも?」

 鈴香被告「はい。賃貸情報やアルバイト情報誌、無料のを手紙を添えて送ってくれた」
 弁護側「16年の夏?」
 鈴香被告「はい」
 弁護側「(自分で)頼んだ?」
 鈴香被告「送ってくれた」
 弁護側「自殺しようと決めて精神状態はどうなった?」
 鈴香被告「気持ちが明るくなった。1人になれるという頭になった」
 弁護側「楽に?」
 鈴香被告「そうです」
 弁護側「実行は5月3日?」
 鈴香被告「はい」
 弁護側「Aさんにメールしているがなぜ?」
 鈴香被告「世話になったので。ありがとう、バイバイという意味のメール」
 弁護側「電話があったが、何と?」
 鈴香被告「よく覚えていないが、『どうした』と電話をくれた。少なめに『200錠飲んだ』といった」
 弁護側「救急に通報してくれた」
 鈴香被告「はい」
 弁護側「救急隊とのやりとりは?」
 鈴香被告「『普段より少し多く飲んだだけ』と言って帰ってもらった」
 弁護側「飲んだのは350錠だったの?」
 鈴香被告「はい」
 弁護側「応対の余裕はあった?」
 鈴香被告「飲んで間もなくだったので余裕はあった」
 弁護側「Cさんが来たのは?」
 鈴香被告「救急のずっとあと」
 弁護側「来ることになっていたが自殺しようとした?」
 鈴香被告「はい」
 弁護側「なぜ?」
 鈴香被告「遺体を娘に見られるのがいやだったのと、発見してもらおうという2つの気持ち」
 弁護側「なぜCさん?他の人でも?」
 鈴香被告「他の人でもよかった」
 弁護側「Cさんの話では、遺書が3通あったが、あなたが?」
 鈴香被告「はい」
 弁護側「誰に対して?」
 鈴香被告「彩香宛てが1通と、父と母、弟に1通とCさんに1通の3通」
 弁護側「彩香ちゃんには?」
 鈴香被告「調停で作った資料を入れて、父親が分かるように写真を入れた。『大きくなって会いたくなったら裁判所を通じて会いに行きなさい。挫折する母を許して』という意味のことを」
 弁護側「弟さんへは?簡単でいいです」
 鈴香被告「『彩香を頼む』という」
 弁護側「Cさんには?」
 鈴香被告「死体を発見させることになり申し訳ない、と」
 弁護側「この夜はどう過ごしたか?」
 鈴香被告「うろ覚えだが、朝までCさんが看病してくれた」
 弁護側「生き残ったが?」
 鈴香被告「がっかりした。悩んで生活しなければとがっかりし、ショックを受けたという気持ち」
 弁護側「自殺未遂は父、母、弟など家族に伝えたか」
 鈴香被告「父に話したら知っていた」
 弁護側「なぜ?」
 鈴香被告「消防から『多く(薬を)飲んだ人間は又やるから注意してほしい』と、生活保護の担当者からも連絡が行った。母は父から聞いた。弟には言った記憶がない」
 弁護側「自殺未遂のあとの思いは?」
 鈴香被告「そのまま」
 弁護側「続いている?」
 鈴香被告「はい」
 弁護側「事件まで?」
 鈴香被告「はい」
 弁護側「(その後の)行動は?」
 鈴香被告「また薬をため出したり、薬だけじゃ無理だと思い、練炭自殺を考えたりして目張り用のガムテープを買った。練炭は量や使い方が分からなかったので買わなかった」
 弁護側「死ぬ方法についてどこで情報収集した?」
 鈴香被告「携帯サイトの『志願者の集い』にアクセスしていろんなことを知った」
 弁護側「練炭で実行しようとしたのはいつごろ?」
 鈴香被告「17年の秋から」
 弁護側「どうやって思いとどまった?」
 鈴香被告「周りにぐちを聞いてもらったり、心境を話したりして、気を紛らわせた」
 弁護側「誰に?」
 鈴香被告「AさんやCさん、あとは通院仲間」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071029-00000956-san-soci


≪秋田児童連続殺害事件≫第5回公判 その1

≪秋田児童連続殺害事件≫第5回公判 その3


過去記事

重大事件-秋田児童連続殺害事件


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