私から借りたお金を返すと言った颯人。
が、今すぐに返す訳ではなく、少しずつ返していくと言った。
「今、まとまったお金が無いのは知ってるやろ?
だからそっちに帰ったら少しずつ返すからね」
私が颯人に借金の返済を迫ったのには理由があった。
お金を返して欲しかったのもあるが、
颯人が元嫁と復縁する気満々で話していたのが気に入らなかったから。
私に散々お金借りておいて、さっさと元サヤに納まろうとしている。
ムカツク!!
今まで「好き」だとか「愛してるのは咲ちゃんだけ」とか言ってたクセに!
こんなに簡単に別れてって言われるなんて!!
絶対許さない!
颯人を憎いと思う反面、まだ颯人が好きだと言う気持もあった。
だからお金のことを持ち出してでも、関係を切りたくなかった。
それでも颯人は私に容赦なく言った。
「あのさ、咲ちゃん?
今話したように、元嫁と復縁できそうな感じだから
咲ちゃん俺のこと嫌いになって!」
「はぁ?なにその話??颯人の気持も知ってたけど、無理な話やわ!
嫌いになんてなれないよ」
「嫌いになってくれないと困るんや。
俺はカレンと一緒にそっちに戻って、元の家庭を作り直したいの。
だから、もう咲きちゃんと逢うつもりもないし。。。。。
咲ちゃんが嫌いになってくれないなら、俺が咲ちゃんのこと嫌いになるわ」
初めから分かってたことだけど、この颯人の言葉を聞いた時
私の中で何かが変わった。
「はぁ?誰がそんな勝手なこと抜かしとんねん!!
復縁なんてしてもらえるわけ無いやろ!
それに今の颯人がどう頑張っても500万なんて貯金無理やわ!
私は絶対別れへんから!元嫁と復縁なんてさせへんから!」
「咲ちゃん、お願いだから俺の気持も分かってよ。。。。。
咲ちゃん良い子だから、すぐに新しい彼氏見つかるって!
だから、俺のことは忘れて・・・・・」
「絶対別れへんから!!!」
そう言って、一法的に電話を切った。