私との同棲生活は、順調に進んでいるかのように見えた。
が、ある日を境に、私の前で電話することが多くなった。
相手は、同じ会社の女の子のようだ。
毎日仕事が終わって帰ってきて、相手から電話が掛かってくる。
毎日2、3時間は話をしていた。
内容までははっきり分からないが、会社での話がメインだったようだ。
が、女のカンと言うのか。。。
私は直感的に「怪しい」と思った。
颯人がお風呂に入っている間に、携帯をチェックした。
颯人の携帯にはロックが掛かってあるが、私は暗証番号を知っていた。
知ってたと言うより、探り当てたのだ。
それは、元嫁の誕生日。
ロックを解除した颯人の携帯の着信は、全てその会社の子のものだった。
ある金曜日の夜、深夜12時を過ぎてから颯人の携帯が鳴った。
相手は、その会社の子からだった。
颯人は隣で眠っている。
頭に来た私は、寝ぼけた振りをして颯人の携帯に出た。
「はい。。。。」
「。。。。あ。。。すいません。間違えました。」
そう言って電話は切れた。
私はその着信を消して、眠りについた。
翌日私は仕事へ。
颯人は休みだった。
そして、仕事が終わる少し前、颯人から電話が来た。
「今どこ?」
「まだ会社だけど?なに?」
「あ~。。。。ちょっと話があるから、帰る前に電話して!」
「分かった」
この時、この後の事を全く予想していなかった。