元嫁との待ち合わせの時間を気にして、そそくさと帰ろうとする颯人。
「帰ったら電話するから!」
そう言って、私の残して立ち去った。
車に残された私はショックで涙がこぼれてくる。
「やっぱり私じゃ駄目なんだ。。。」
しばらく放心状態だった私だったが、次第に怒りが込み上げてきた。
「なんで誕生日に一緒に居ようなんて言ったの?」
「私のこと好きって言ってくれたのは嘘なの?」
「結局は体だけの関係なの?」
そう思うと、もう電話せずに居られなかった。
「颯人!あんた最低!!
私が今どれだけ傷ついてるか分かってる?
傷つけるだけならもう連絡してこないで!!」
いきなり怒鳴られた颯人は
「今どこ??駐車場??すぐに行くから待ってて!!」
5分もすると颯人は帰ってきた。
「咲ちゃんごめん!傷つけるつもりは無かったんだ。
でも、今日元嫁の家の側通ったじゃん?
あれでカレンも『ママのうち~』とか言い出して、会いたいって。
だから子供の為に行って来るから。
元嫁とも話しないといけない事もあるし。
だから、明日仕事終わったら連絡するから!ね??」
そう言われても、颯人を元嫁の元に行かせたくない!
泣きじゃくる私を諭して、颯人は行ってしまった。
去ってしまった颯人の事は仕方がない。
私は気持ちを落ち着かせ自宅に戻った。
その夜は不安で全く眠れなかった。