翌朝、近くの駅まで送ってもらった。
車の中の雰囲気は少し重かった。
昨夜の私の態度のせいだろう。
「夜、電話するから。。。。」
「分かった。気をつけてね!」
駅に着くと、颯人は仕事があるからと、さっさと行ってしまった。
帰りの新幹線の中で、これからの事を考えた。
今、自分が好きなのは颯人。
子供が居るから、結婚とかは出来ないかもしれない。
それでも、今一緒に居たいのは颯人。
自分の気持ちをまとめると、少しすっきりした。
そして、夜。。。。
颯人に電話する前に、もう一人連絡しなくてはいけない人が。。。
そう、翔君だ。
私は意を決し、翔君に電話した。
「もしもし??今ちょっと良い?」
「お~!咲か!どうした??」
「あのね。。。実は。。。翔君をずっと待ってるって言ったんだけど、
他に好きな人が出来たの。だから、別れてください。」
「えっ?!」
翔君にしたら、いきなりの話だ。
「なんで??好きな人が出来たって。。。
俺が仕事忙しくて構ってやれなかったから、仕方ないのか??
でも、俺との約束まで後1ヶ月あるけど、ホントに良いのか?」
約束。。。
それはダイエットの話だった。
翔君に痩せろ!と言われていて、半年期間をあげるから
ダイエットしてください!と言われていた。
「約束って痩せろって話やろ?
それなら、もう約束の体重まで痩せたよ。」
「そうか。。。。頑張ったんやな。。。でも、別れるっちゅーんやろ?」
「うん。。。。
だってね、翔君の事も好きだけど、それ以上に彼の事が好きなんだ。
だから、今の気持のまま翔君と付き合っていく訳にはいかないし。
そんな事したら、翔君に悪いし。。。。」
「そうか。。。。ホントのホントにいいんやな?
咲がそれで後悔しないなら良いけど。。。」
「後悔??それはするかしないか分からんわ
でも、今の自分の気持ちに正直に居たいから」
「分かった。じゃあ、俺達別れよう。。。
でも、友達には代わりないから、また、なにかあったら連絡してきていいからな?」
「分かった。ありがとう!」
そう言って電話を切った。
この時の決断が、ホントに良かったのか??
今となっては分からない。
そして颯人に電話掛けた。