一色になっている一列を利用しよう!
一列が一色であることを利用して、一方向に返すというのも手数を稼ぐという意味では有効だ。
![囲い厨のブログ-一列一色1](https://stat.ameba.jp/user_images/20110628/13/kakoikakoi/8b/8c/p/t02200220_0300030011317647069.png?caw=800)
図1 黒番
黒苦しい場面である。
白はA5とG1に余裕手を持っている。
最善は黒G2と奇数空きに飛び込む&白の余裕手G1を消す手であったがそれは無視して、ここでは下の部分のとり方に注目したい。
C7とD7、どちらが黒にとって得な手かということである。
注目は縦一列が一色になっているC列である。
![囲い厨のブログ-一列一色3](https://stat.ameba.jp/user_images/20110628/13/kakoikakoi/04/4a/p/t02200220_0300030011317647071.png?caw=800)
失敗例から見てみよう。
黒D7では、黒はこれ以上下に打てなくなってしまった。
白は余裕手のG1発動で、黒は詰みである。
これではいけない。
![囲い厨のブログ-一列一色2](https://stat.ameba.jp/user_images/20110628/13/kakoikakoi/c1/9e/p/t02200220_0300030011317647070.png?caw=800)
図3 黒C7と打った場面
次に、黒C7だと、C列が一色のためC6が返らない。
これにより、次に黒はD7に打てるため、先ほどと比べて一手手数が増えていることがおわかりだろう。
苦しい局面でも納豆のように粘りつく小技だ。
このように、一回で打てなくなるよりも、二回打てる所は、二回に分けて打ったほうが得の場合が多いということは是非覚えておきたい。
![囲い厨のブログ-余裕手1](https://stat.ameba.jp/user_images/20110628/13/kakoikakoi/4d/fe/p/t02200220_0300030011317647080.png?caw=800)
図4 黒番
一方で一列が一色になっているのを利用するのは、優勢な場面でも使える。
Fの縦一列が白一色となっている点に注目してもらいたい。
この一色を利用した手……。かつ余裕手でもある手……。
そう、黒F8!
![囲い厨のブログ-余裕手2](https://stat.ameba.jp/user_images/20110628/13/kakoikakoi/62/65/p/t02200220_0300030011317648131.png?caw=800)
図5 黒F8と打った場面
これにより、白は詰みである。
白はやむなくB7と突っ込んでくるが、奇数空きなのでA8ととっても問題ない。
白はA7に潜り込んでくるかもしれないが、黒はB8、そして、ゆくゆく黒はG8というさらなる余裕手も打てるのだ。
一色を利用して、手数を稼げるのだ。
図7 黒B2と打った場面
E列とF列を見て欲しい。
E列F列をこのまま白一色にしたままで、うまく種石を作れば、黒はE1、F1、G1と三手も稼げることになる。
おわかりだろうが、黒が辺に一手打つ間、白は他に一手打たなければならなくなる。
これにより白は自分の打つ場所がどんどんなくなっていき、追い詰められていくというわけだ。
沿い手
相手が打ってきた内側に沿うように打つ手だ。
沿い手は非常に打ちやすいが、相手は打たれると困ってしまうという手である。
初心者は、よく相手が沿い手できるような手を打ってしまう。
そんな手を打とうものなら、頭が空っぽのまま何も考えずノータイムで沿い手で、特に問題はないから恐ろしい。
図9 黒E3
黒はE3と打ったが、これが悪手だ。
![しろくろニート-沿い手3](https://stat.ameba.jp/user_images/20110704/13/kakoikakoi/e0/24/p/t02200220_0300030011329488245.png?caw=800)
図10 白D3
白はD3と黒の打った内側に沿うように打つだけ。
これが沿い手である。
これだけで、黒は次に打つ所を探さなければならず、困ってしまう。
どんどん図を見ていこう。
図11 白G4
白は黒G5の内側に沿うようにG4に打った。
これはそれほど難しくない手筋のはずだ。
図13 白D2
D2が沿い手である。
沿い手とは、要は中割りである。
相手の内側に沿うように打つだけで、自然と中割り、もしくは中割りに近い手を打てるということだ。
何度でも繰り返すが、中割りのメリットは、相手の打てる手を増やさない、自分の打てる手を減らさない、こちらの打てる手は増やす、という点にある。
沿い手を打てるほうは、沿い手を打ってるだけで特に困らないので、沿い手されるような手が悪手ということになる。
![しろくろニート-沿い手6](https://stat.ameba.jp/user_images/20110704/13/kakoikakoi/1a/6b/p/t02200220_0300030011329512555.png?caw=800)
図14 黒番
ここから黒が上辺に打つとしたらどこがいいだろうか?
図16 黒C2
黒C2だと、種石がないため白はD2に打てない。
黒は斜めに返さない一方向返しを有効に使って、白の沿い手を防ぎつつ、自分の打つ場所を確保した手であった。
一個上の中辺を空けたまま(もしくは相手の色)の辺打ち
辺に打つとき、あえて打つ場所の上の中辺を空けたまま打つことで、手数を稼ぐ方法だ。
図18 黒A3
このように黒がA打ちする際に、真上のB1の位置を相手の色のまま打つことで、A2を余裕手にすることができるのだ。
このA2は好きな時に打てるため、相手の打つ所(手数)がなくなった瞬間にとどめとして使えばいい。
図20 白C8
正解はC8である。
このように斜め方向に返すことで、中辺を相手の色にしたまま辺に打つことができる。
これにより白はB8を後々の余裕手にすることができるし、次にもし黒が下辺に打たなければ、白D8ととってもかまわない。
これは白が下辺に2手打つ間に、黒は他のところに2手打たなければならない。
それによって白の手数は増え、黒の手数は減るという論理である。
もっともゼブラの判定ではD8はいい手ではなかったので、この局面では避けたほうが無難だ。
図22 黒A3
図21から黒は中辺を空けたままA3に打った。
これは中辺のB3を余裕手にしようという狙いがある。
![しろくろニート-辺うち7](https://stat.ameba.jp/user_images/20110704/13/kakoikakoi/e1/16/p/t02200220_0300030011329558170.png?caw=800)
図23 白A4
それに対して白は付け手をしてきた。
付け手の狙いは辺を相手にとらせることであるから、その意図をくじくため切り返しのようなB3とすぐに打ってもかまわない。
また黒は辺をとった後で、B3をいつでも余裕手として打つことができるように態勢にして、局面をすすめていくのもありだろう。
その辺は、お好みでどうぞといったところか。
ちなみにゼブラの最善はF2という我輩の理解を超える手であったため、解説をここで放棄する。
無念である。
即打ち
しろくろでは持ち時間が20秒しかない。
双方がぎりぎりまで考えたとしたら、相手の時間も合わせて40秒ほどで次の手を打たなければならない。
そこで、終盤の仕掛けのあたりなど、読みが必要な局面であえて自分の手をすぐ打つことで、相手の考える時間を減らすことができる!
なんという姑息な・・・・・・、と思ったそこのあなた!
勝ちゃあいいんだよ、勝ちゃあ!
冷静に、人類史を振り返ってみてほしい。
奇麗事をいくら並べた所で、勝者が正義であり、勝者が歴史を作るのだ。
負けた後で、姑息なやつめと叫んだとしても、所詮負け犬の遠吠えに過ぎないのである。
確かに、オセロの理論や技術とはまったく無関係だ。
でも、小技集なんだから、まぁいいじゃありませんか。(°∀°)b
これは相手がコンピューターではない生身の人間であることを利用した頭脳プレイという言い方もできる。
複雑な局面では、覇王といえども、20秒ではとても読みきれないのだ。
持ち時間の少ないしろくろならではの、セコ技といえるだろう!
暴言
相手にプレッシャーをかけるという意味で、暴言を吐いたり、チャットで攻撃するという方法もある。
だが、しかし、しろくろでは持ち時間が20秒しかない。
相手の集中を破ろうと、一生懸命チャットしてみればわかると思うが、相手の時間より先に自分の時間がなくなる!
完全に自滅である。
チャットしてる暇があったら、自分の手を考えるか、即打ちしよう。
よって、良い子は決して暴言なんて吐いてはいけない。
吐いてるうちに負けてしまうのだ。
さて、長きに渡ってお送りしてきた小技集はいかがであったろうか。
まだ他にも数々の小技があるかもしれないが、思いつき次第に追加することもああるかもしれない。
だが、ひとまずは入門編はここで終了である。
ここまで一生懸命勉強されてきた方々の苦労と努力にただただ敬意を表したい。
諸君は自らの手で栄光を勝ち取ったのだ。
努力し、自らを成長させる才能に目覚めたのだ。
これまでのオセロの基本やセオリーを身につけた諸君は、魁!オセロ塾!! 免許皆伝である!!
ピグのしろくろにおいても、おそらく免許皆伝になれるであろう。
もし、まだ免許皆伝になれていなのならば、何度でも繰り返し読み直して欲しい。
記憶のコツは反復である。
そして頭で得た知識を、実際の力として体得するためには、やはり実戦を通した試行錯誤が肝要である。
これより先もおのおのが修練を怠らずに、さらなる高みを目指して邁進されることを期待したい。
では、魁!オセロ塾!!入門編はこれにて終了とする。