どうも、カコちゃんです。画像はイメージです。

いわゆる「のど風邪」をひいたようだが、症状がゆっくりしていて、

気分はもっさりしております。

 

少なくとも昨日までの札幌はカタカタと余震が続いていた。

 

東日本大震災のとき、

本震は「やがて慣れるくらい長かった」と言われてるけど、

今回の胆振東部地震は、

少なくともカコちゃんちのあたりは慣れた頃には終わっていた。

 

そうだ、それでちょっと拍子抜け(感謝)したんだった。

 

その後もカコちゃんち方面では震度0.75~1程度の余震があるけど、

やっぱりさほど長くない。

 

文字で表せば、

 

カタ。

 

カタ、カタ、カタ、カタ、カタ、カタ、カタ、カタ、

ガタ、ガタ、ガタ、ガタ、ガタ、ガタ、ガタ、ガタ、

カタタタタタタ、カタン。

 

くらい。

 

上下の揺れは感じなくて、

例えばお布団で寝てたら布団そのものを前後に揺すられる感じ。

カコちゃんは肉がたっぷりあるので、揺れも大きいみたいだ。ぶるんぶるん。

 

パンダ

 

「地震酔い」ということばがある。

揺れてないのに、揺れてる感じがするとか、

平衡感覚がおかしくなるとか。

 

カコちゃんの周り(バイト先の若いモンとか)でも、

地震酔いで具合悪い、みたいな話がお天気の次に話題に上る。

揺れが少なめと感じられるこのあたりですらそうなのだから、

震源に近い場所では、いかばかりかと思う。

 

東日本大震災のときは「余震が続く」という感覚がピンと来なかったけど、

今は、なんとな~く、上手に想像できるようになった気もする。

 

けっこう、じんわりとしんどいものだ。

 

カコちゃんは良性発作性頭位めまい症という体質が比較的若い頃からあって、

ちょっと負荷がかかると嵐の中の中規模程度のフェリーに乗ってる程度に、

ぐらんぐらんと揺れて、壁がないとしんどいことがあったりもする。

 

余震と地震酔いに慣れていない頃は、

めまいも余震もごっちゃに「怖い方」にレベルが振れてたんだけど、

地震とめまいの見分けがつくようになって、そうでもなくなった。

 

「揺れ?」と思ったら、周囲のぶら下がっているものを確認するのだ。

風に影響されない程度に重さがあるもの。

例えば、棚の上に載せたお財布のタッセルとか。

壁に飾られたなにかとか。

 

そういうのが風で揺れている以上に小刻みなら、それは地震。

そうでなければ、自分だ。

 

老母マサコとか、職場でとか、

他の人と一緒に揺られるのも、なかなかスリリングだ。

他の人が思う、ということは明らかに揺れで、

正直なところ、やっぱり怖かった。

 

やみくもに怖がり期が過ぎて、怖がるべきかどうかの判断がつくようになった。

ただの揺れ(カコちゃんのエリアでは深刻ではないもの)なら、

地震の警報が鳴らないのだ。

 

6日(木)の何が怖かったって、揺れてけっこう時間が経過してから、

けたたましく警報がスマホから聞こえたことで、

「今更おせーわ!」というのと「こりゃガチだ!」というのが、

一層、深刻な事態だと思わせたんだった。

 

というのを思い出したのです。

 

あれが鳴ってなきゃ、ただの揺れ。

 

揺れに身を委ねることができるようになると、

寝てるときに余震があっても、そのまま安心して目をつぶれるようになった。

 

パンダ

 

ところで、村上春樹先生の名作、

『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』

 

 

カコちゃんは、あのピンクの表紙の本を持っているが、

そしてストーリーもおおかた知っているのにかかわらず、

未だ読んでおらぬのだが、

この作品にピンクのスーツを着た、太った女の子が登場します。

 

ある日、夜中の余震に身を任せていたとき、

突如、そのピンクのスーツを着た太った女の子のイメージがおりてきた。

しかも、象。

 

 

清楚で、お上品で、ちょっとだけはにかみ屋さんの。

 

マドモアゼル・エレファン。

 

マドモアゼル・エレファンは、すごぉぉぉぉく困っていた。

 

恥ずかしそうで、泣き出しそうにしていた。

 

困っていたようなので、イメージの中で「どうしたの?」と訊いてみた。

 

おならがしたくて、たまらない。

のだそうだ。

 

6日(木)の地震も、実は彼女のおならで、

そのおかげで地滑りがおき、人命が奪われる事態にまでなったことに、

マドモアゼル・エレファンは苦しんでいた。

 

あれも我慢できなかった、おなら。

つい出ちゃって、慌てて止めたのだそう。

 

だから、まだお腹にガスがあって、苦しいんだって。

 

一気に出せば、もっと楽にスッキリできるんだけど、

これ以上、みんなに迷惑はかけられないから、

ちょっとずつ小出しにしてるの。

 

マドモアゼル・エレファンは、泣いた赤い目で、そう言っていた。

 

カコちゃんはそんなイメージを抱いてしまったので、

最近では余震のたびにヨシヨシ、と、

マドモアゼル・エレファンを慰めている。

 

大丈夫よ、エレファンちゃん。

よくがんばってるね、ありがと。

 

おならは、もうすぐ全部出るよ。

 

そしてカコちゃんは、いつの間にか、眠っている。

 

 

I'm sorry Please forgive me   I love you   Thank you