続き...


「指定台」での稼働を終え、吉澤さんの待つ焼肉屋へと向かった、僕とあっちゃん...


店の中へ入ると、吉澤さんはビールを飲んでおり、すでに注文も済ませてある状態だった...


吉澤さん...
「おう!お疲れ。まぁ座れや」


柿ピ&あっちゃん...
「お疲れ様です...」


注文された量を見ると、伝票の値が気になり、また支払いは僕等になるのかビクビクしていた...


そんな中、吉澤さんが口を開く...


吉澤さん...
「今日はありがとな。助かったわ。お前らに頼んで良かったわ。今日は奢りだから、好きなだけ食え!」


機嫌良さそうな吉澤さんを見たのと、「奢り」と言う言葉に安心し、一度に大量の肉を焼き始める僕とあっちゃん...


空きっ腹にビールを流し、半焼けの肉を頬張り、今日のバイト代の事を聞いた...


柿ピ...
「と、ところで吉澤さん...きょ、今日のバイト代は...」


聞きづらい事をアルコールの力を借りて、思い切って聞いた...


吉澤さん...
「おっ、おお。2人で4万だよな?」


柿ピ...
「は、はい...」


少し沈黙した後、吉澤さんが再度口を開く...


吉澤さん...
「悪りぃんだけど、もう少し待ってくれねーか?」


柿ピ...
「は、はぁ...」


この時、少しだけ嫌な予感もしたが、自分達が出した出玉の多さに、4万なんてすぐ貰えるだろうと、この時は安易に考えていた...


そんな中、吉澤さんが言う...


吉澤さん...
「頼みがあんだけどよ、このバイト週3回でやってくれねーか?」


あっちゃん...
「そ、それは...。ねぇ、柿さん...」


柿ピ...
「う、うん...」


吉澤さん...
「H店の店長とも、もう話つけてきたし。なっ、頼むよ。明後日、◯◯◯番台と◯◯◯番台ってなってるからよ...なっ?」


渋々首を縦に振り、半強制的に次の指定台を打たされる事となった、柿ピとあっちゃん...


泥濘にハマって行きそうな感覚が、「あの日」の自分を思い出させる...
(回想回胴記75〜81、92〜100参照)


黙り込んだ僕とあっちゃんに、吉澤さんが話を切り出した...


吉澤さん...
「頼んでばかりじゃ悪いからよ、お前らにいい情報教えてやるよ」


あっちゃん...
「情報は要らないので、お金を...」


吉澤さん...
「いいから、まぁ聞けや。絶対話すんじゃねーぞ?あのな...」


金が貰えない事に苛立ち、聞いてるフリをする柿ピ...




右から左へと信じる事無く、聞き流していた自分...


内容は簡単な物だった...


「レバーをゆっくり下げるだけで、成立フラグがコピー出来る」...


この後、雑誌等で有名となる「例の攻略」...


この時、吉澤さんは「獣王でしか出来ない」と言っていたが、僕とあっちゃんは、


「どうせガセネタだろう」


と思ったこの攻略を、世間より少しばかり早く知ったのだった...






気ままに続く...