続き...


S店を出ようとした時、堀さん、鈴木君に呼び止められた...


僕が何をしたか...大体予想ついてたみたいで、険しい表情で言う...



堀さん...
「◯◯◯君、うちらとの約束破ったね。出会って遠征を一緒にって決めた頃、こーゆーのは絶対やめようって決めたよね?もし約束を破った時は...」



柿ピ...
「はい...。分かってます...。なので、抜けます...。ホントすいません。」



鈴木君...
「いや...でも...。」


柿ピ...
「鈴木君、ごめん。うちらで決めた事じゃん。」


堀さん...
「で、聞きたいんだけど、いつどこで誰から教えてもらったの?」


堀さんと鈴木君には全て話した...


ディスクアップの設定6を代打ちした「あの日」からの事...


堀さん...
「そんな前からだったんだ...」


堀さんと鈴木君はショックを受けていたが、堀さんが最後に一言...


堀さん...
「来週、深谷のP店に新台が入るんだ。◯◯◯君とのノリ打ちは、それが最後って事で...」


柿ピ...
「いえ。自分約束破ったので、今日ここでヤメます。今まで本当にありがとうございました」


堀さん...
「でも、◯◯◯君の力が必要だから...」


鈴木君...
「自分も◯◯◯さんの力が必要です。最後に一緒に遠征しましょう」


複雑な心境に、僕は「はい」と答え、この日3人は別れた...


しかしまだ問題が残っている...


そう、「ロン毛白ジャージ男と毛皮女」の事だ。


柿ピ...
(とりあえず電話して、今日の事話そう...)


ポケットからおもむろに携帯を取り出し、ロン毛白ジャージ男に電話を掛ける...


が...




[お掛けになった電話番号は現在使われておりません...]




ロン毛白ジャージ男に繋がらない...


柿ピ...
(あれっ?)


不思議に思い、次は毛皮女に電話をする...


[お掛けになった電話番号は現在...]


毛皮女にも繋がらない...


連絡の手段が断たれた事に、どうしようもなく、とにかく連絡が来るのを待つしかないと思った自分...


と同時に、週末に控えた堀さん達と最後のノリ打ちの事が頭をよぎる...


きっと「全6」か、最悪「半6」だろう...


情報量の多い堀さんに頼るのはこれで最後...


まだ肌寒い3月の初旬...
別れにはまだ少しばかり早い3月の初旬...



S店の入り口前で、僕は小さく頷いた...



「これで最後...」と...。








気ままに続く...