続き...
白シャツ店員と、ホールカウンターへ向かう...
白シャツ店員はカウンター横のドア前で、オートロックを解除していた...。
ディズニーで言うならば、「クラブ33」のドアを開ける...と言ったところだろうか...
(全く違いますが)
ドアを開けると階段が上へと続いており、それを昇って奥へ進むと、ある一室に通された...。
そこは監視モニター、PCが並ぶ事務所だった。
深々と椅子に座り、後ろ姿のモニターを見ている男が居た...S店の店長だ。
店長...
「来たか...。お前、何か変な事やってるだろ?それにウチの常連だよな?」
柿ピ...
「...。」
店長...
「分かってんだよ。全部。それにコイツが変な差玉情報のデータ管理してるしな。」
「差玉情報」...
いわゆる「ホールコンピュータ」ってやつだ。
店長...
「ところでお前、誰にこれを教えてもらった?答えるまで帰さないからな」
何も答える気が無い自分に話を続ける...。
店長...
「葡萄作り...まぁそんなとこだろ?」
全て見透かされていた事に、再度心臓の鼓動が高鳴る...。
店長...
「何も言わねーか...。まぁいい。一つ、お前に見せてやるよ。これみろ」
こう言い、店長は1枚のカラープリントされた紙を僕に投げつける...。
それを見た僕は思わず声に出してしまった...。
柿ピ...
「あっ、この2人...」
店長...
「やっぱりな...。お前もコイツらの仲間か?最近、埼玉各地で色々やってるらしいな。で、うちの店にもこんな紙が回ってきたって事だ...」
そう、紙に書かれていたのは「見かけたら通報、要注意人物」と「ロン毛白ジャージ男、毛皮女」の姿があった...。
店長...
「どうせよ。お前も同じだろ?いいからよ、早く話せ」
事務所の中でS店の店長とこんなやり取りだったと思う...。
何も言わない僕に、聞き出そうとする店長...お互い平行線のまま時間だけが過ぎていく...
そんな時、シフトが遅番だったのだろうか...1人の見た事の無い白シャツ男がドアを開け入って来た。
白シャツ男...
「一昨日、姉妹店の熊谷店から移動になりました、◯◯◯です」
この日が店長と初顔合わせだったのだろうか...
それとこの白シャツ、僕の顔を見るなりもう一言自分に言う。
白シャツ男...
「あれっ?もしかして、柿?」
自分の事を「あだ名」で呼ぶこの白シャツ...
大人になっても面影がある顔に、僕もすぐ気が付いた...
そこに居た男は同じ中学の「三田ちゃん」だった...
気ままに続く...