パッションフルーツの巻~後篇 | ニッポン放送~柿沢安耶と番組スタッフのブログ~The Voice of Farmers 

パッションフルーツの巻~後篇

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『千葉県南房総市。丘の上に小さな農家レストランがあります。そこでは両親を亡くした三人の兄弟が働いています』



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『5年前、家出同然で旅に出たまま、行方知れずだった長男の太陽』



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『実家を出て、居酒屋の厨房でアルバイトをしながら役者を目指していた次男の苗太』



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『大学に行きながら畑を手伝っていた三男水夏』



<パッションフルーツの栽培に挑戦するか相談中の3人>


水夏「10年も掛かったのか、千葉県でパッションフルーツ育てるの…」

苗太「まさに岡本さんの情熱のたまものだな」

太陽「為せば成る、為せねばならぬ、何事も、だよ」

苗太「とりあえず、沖縄そばでも始めるか?」

水夏「農家レストランだぞ、うちは」

苗太「ならゴーヤちゃんぷる」

水夏「悪くはないけど」

苗太「分かる。なんかこう、南国のパッション、情熱に欠けるんだよな」

太陽「アアアアーイ!」

水夏「今日それで押すつもりかよ!」

太陽「ちなみにパッションフルーツのパッションは情熱って意味じゃないからな」

水夏「違うの?」

苗太「さっき情熱のたまものって」

太陽「けど違うんだな、これが。パッションフルーツは花が時計に見える特徴のある”トケイソウ”の仲間なんだ。で、これを英語でパッションフラワーって呼ぶところから、パッションフルーツと呼ぶようになったわけ。さらにパッションフラワーには”キリスト受難の花”って意味もあるんだな、これが。アアアアーイ!」

水夏「それやると嘘に聞こえるよ!」

苗太「…南国…時計か」

水夏「…嫌な予感」

苗太「目覚まし時計なんてどうだ、ハワイアンで起きる的な」

水夏「それのどこが農家レストランなんだよ!」

苗太「だよなぁ」

太陽「うちも育てるべ、パッションフルーツ」

水夏「え?いいの?」

太陽「いいも何も、千葉県のどこ行ってもとれたて新鮮なのが食べられるようになって、初めて本物の名産品だろ」

苗太「それで岡本さんの10年も報われるってモンか」

水夏「良かった、実は千葉県の人に勧められてたんだ、うちでも育てませんかって、パッションフルーツ」

苗太「それ早く言えよ」

水夏「だって、いつも言ってるじゃんか、よそはよそ、うちはうちって」

太陽「それはそうだ」

水夏「でも、今パッションフルーツ育てるって」

太陽「だから、うちのは別の名前で呼びます」

苗太「まさかそれ」

太陽「アアアアーイ!アアアアーイ!エヴリィバディ、パッションフルーツ!」

水夏「いいよもう!」




土田三兄弟の農家レストラン奮闘記、

パッションフルーツの巻

完・・・