農業に全く興味が無かった | ニッポン放送~柿沢安耶と番組スタッフのブログ~The Voice of Farmers 

農業に全く興味が無かった

★AM1242ニッポン放送★
☆The Voice of Farmers☆
★次回は4/11(日)21:00★


スタッフYです。


農家さんが作るものは、


消費者と生産者を繋ぐ、


畑の味。



『畑の旅人』


今週は、


神奈川県茅ケ崎市、


伊藤英世さんです。


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神奈川県茅ヶ崎市で農業を営む


伊藤英世さん。


畑で遊ぶ子供たちの姿を眺めながら、


野菜を育てる日々を送っています。


貿易会社でのサラリーマン時代,、


そして独立しての会社経営を経て、


8年前に農業の道へと進みました。


「サラリーマン当時は


農業にまったく興味が無かった」


と語る伊藤さん。


でも、土の上に立ち、


太陽の下で野菜作りをするうちに、


自分でも驚くほどに


農業にのめり込んでいったと言います。



【伊藤さん】きりがないと言うか、


いつまでたっても満足できない難しさ。


作る面でも、技術的な面でもそうですし、


年間を通して計画を立てることだとか


販売も含めて。


あと味もそうですよね。


なかなか納得いくものができないので、


これは5年や10年で


できる仕事ではないなって。


一生かけてやりたいと思ってます。


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農業を始め、


消費者から生産者へと変わった


伊藤さんの目線。


野菜を育て、


それがお客さんの手に渡るまでの


すべてを自分の手で行ううち、


気付くことがあったといいます。



【伊藤さん】一般の消費者の方が、


あまり野菜というものに


手をかけて食べようという意識を


感じられないんですね。


だから農家のほうから積極的に


提案していく野菜作りをしていかなきゃ


いけない時代かなと思います。


食べ方がわからないから買わない、


それで終わってしまうので、


積極的に教えていくというか。



食べてもらうために、


食べ方を教える。


だれよりも


その野菜の味を理解している


生産者だからこそ、


伝えられる言葉があります。


野菜本来の美味しさ、


そしてそれを作る人たちの気持ちです。



【伊藤さん】朝市のほうでは、


サラダ野菜をセットにするのを


やってますね。


もう2・3年やってるんですけど、


最初はルッコラであったり、


マスタードや水菜、株ごとちぎらないで


目方計って袋に入れて。


それがかなり好評なんですよ。


いつもすぐ完売してしまうほど。


今年からちょっと珍しい


エンダイムやチコリとかを混ぜて。


どういう野菜をセットにするかっていうのも


作り手のセンスだと思うんで、


そのへんも気をつけてやってます。



地域の農家が参加する朝市の他、


毎週火曜日と金曜日には、


茅ヶ崎市内のラチエン通りに


直売所を出店している伊藤さん。


そのお店に並ぶのは、


すべて畑で採れたての


有機無農薬野菜。


まだ新しい西洋野菜や新品種などが、


道行くお客さんたちの目を引きつけます。



【伊藤さん】なかなか市場に出回らないもの、


農家ならではというか、


直売ならではのものを


出せるようにしてますね。


たとえばこれからの時期だと、


虫にやられて結球できなかったはくさい。


その菜の花が出るんですね。


それはあまり市場には出回りません。


それが苦みはちょっと弱いんですけど、


みずみずしくてすごく美味しいんですよ。


あとルッコラのつぼみですね。


葉っぱ以上に香りが強くて、


甘みもあって美味しいです。


野菜ってなんでも食べられるんですけど、


畑にいることでしか


分からないものってあるんで、


そういうものをできれば一般の人に


提供していきたいなと思ってます。


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【伊藤さん】よく旬って言って、


今の時期だと新じゃがとか


出てるんでしょうけど、


実は茅ヶ崎あたりだと


これからジャガイモの種を


植える時期なんですよ。


そういう意味だと


ぜんぜん旬じゃないんですよね。


だから地元の人には、


自分のいる土地の旬が


なんなのかっていうのを


もっと感じられるようにしたいなと


思ってます。


それを意識して食べるっていうのは


すごい豊かな食事かなあと私は思います。


同じ野菜でもいっそう美味しく


味わえると思いますよ。




味が良く、


体に良い栄養素を多く持つ旬の野菜。


でも、野菜の本当の旬は


とても短いものなのです。


自分の住む土地の旬、


そして農業知ることで、


食卓はもっと豊かになる。


そして、地域の農業を知ることは、


日本の農業の未来を守る


第一歩になるはずだと


伊藤さんは言います。



【伊藤さん】まず第一には、野菜は


「安ければ良い」っていうふうには


思わないでほしい。


もちろん鮮度が良くて


…っていうのは当たり前なんですけど、


あまりにも低価格思考が


進みすぎてるんで。


恐らく多くの生産者の方は


経営自体も厳しいと思うし、


やる気も無くしてる人も


いると思うんですよね。


積極的に消費者の方が


消費者の思いをくみとって、


それはグローバルな意味ではなくて、


例えば茅ヶ崎では


毎週朝市をやってるんですけど、


消費者の方が


毎週のように生産者のところに来て


野菜を買ってくれる。


それは生産者にとって


励みにもなりますし、


もちろん経営的にも


すごいありがたいことなんですね。


そういうのが全国各地で


広がっていけばいいなと


思いますね。


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その土地で出来たものを


地元で暮らす人たちが口にする。


それが私たちにもたらしてくれるものは、


新鮮な野菜の味、


作る人の顔が見えるという安全、


そして消費者と生産者の繋がりです。


「美味しかった」


その一言が、


さらに美味しい野菜を


作る力になるのです。


伊藤さんのお店、“ファーマーズワゴン”。


その名前は、


トラックの荷台にテントを張り、


畑で採れた野菜を売り歩いていた時の


名前をそのまま使っているのだそうです。


お客さんのいる場所へ、


消費者の近くへと歩み寄るその姿勢は、


これからも変わりなく


守られ続けていきます。


☆伊藤さんの農業日誌が読めるのはここ!↓

http://www.shonan-style.jp/farmers-wagon/

野菜販売情報などもチェックしてみてくださいね!