まず絵が可愛くて手に取った
ブロントリーナのでっぷりとした重量感のあるお腹に、細い長い首と丸い鼻、やさしいだいだい色もいい
絵はコミカルなのに、色塗りは重厚で、一枚めくるたびに満足感がある

まさかの恐竜が、バレリーナになる夢を叶えるという話
海外の話を読んで、いいな、と思うのが
みんながみんな最初から寛容ではないところ
この話でも、恐竜で体の大きなプロントリーナが、なんとかみんなでレッスンができないか協力してくれる子たちもいれば
「このこ おおきすぎるわ」
「ぴったりのシューズがないじゃない」
と、至極当然のことを言ってくれる子もちゃんといて
その子たちの言うとおり、しっかりブロントリーナは迷惑をかけて、ほら、やっぱり、と言われる
でもこの子達は、ブロントリーナにいじわるしてやろうとか、追い出してやろうとかいうわけじゃなく、ちゃんと一緒に練習するし、ブロントリーナの大きさに合うスタジオ探しにも付き合ってくれる

日本の絵本は、いじわるか、やさしいか極端だったり、みんながやさしい、みたいなのが多い印象があるから
海外絵本の、主人公側とは"違う"思いを持ったキャラクターがいるところが好きだな、と改めて思った

プロントリーナのちょっぴり不憫な愛されるキャラクターと、周りのキャラクターの優しさと、夢を叶える物語で、娘も楽しく読めたみたい