かの有名な「センセイの鞄」。
小泉今日子主演で映画化もされている。
先生と教え子の恋愛って、
ありきたりの設定だと思う。
フィクションに適しているというか、
ダラダラとした日常でなくて、
憧れであって、
適度にドキドキできる設定という気がする。
それに、
誰でも一度くらい
かっこいい(あるいは、かわいい)先生に
憧れたことがあるからだと思う。
で、
そういうよくある話では
現役バリバリの先生と生徒が
熱くて、秘密めいた恋愛を繰り広げる。
この小説は、一味ちがって、
卒業してから、ようやく二人が出会う。
きっと、この設定が、
名作と言われる小説を作ったんだと思う。
読んでいるほうとしては、
ちょっと展開が遅いと思うぐらい
スローテンポに恋が進んでいく。
そして、あら。
気付いたときには、主人公の女の人の心の中に
センセイの存在がしっかりとある。
読み手にとって、ものすごく読みやすい本。
そっと。そっ~とココロの中に入ってくる。