美幸「もしもし、なんなの今回は!?もういい加減にしてくれない!?借金借金って、あんたが勝手に作ってるだけで私には関係ないでしょ!!」




ある日、仕事を終えて控室に入っていくと美幸ちゃんの怒鳴る声が聞こえてきました。



普段だったらこのまま控室には入らずに、個室に戻るところです。

でもこのときはすぐ次のお客さんが待っていて、どうしても控室にある道具が必要だったので、悪いとは思いつつ入りました。



ゴメンゴメンと手を合わせながら入って行くと、美幸ちゃんは電話を続けながら首を振って「いいよ」と笑ってくれます。



私はすぐに次のお客さんだったので、この場はこれで終わりました。


美幸ちゃんの彼氏が借金でもしたのかなぁ?なんて思っていたんです。


でも彼氏じゃなかったんですね…。




ある日、みんなで控室で話しているとき借金の話になりました。




彼氏の借金、自分の借金、そして家族の借金。



家族の借金の話をしているのは美幸ちゃんを含めて3人です。


事業に失敗したとか病気でとかではなく、浪費のための借金でした。




美幸「ウチのババア、何に使ったかわからないらしいんだよね~。」



カナ「そうそう!ウチの妹もそうなんだよ!」



翔子「ほっといたほうが良いのはわかってるんだけど、借金が膨らみきってから泣き付かれるのも怖いし…」



カナ「私は妹にソープで働けって言ったよ、イヤがってたけど。」



ユキ「それはカナちゃんが助けるからだろうね、どうしようもなくなれば自分でやるしかないんだけど…」



カナ「そうだよね~、この前も100万渡したんだよ。」



美幸「私は400万…今回は本当に捨てようかと思ったよ。」




美幸ちゃんが控室で電話しながら怒鳴っていたのはこれが原因だったんです。



ソープで働く嬢の中には家族に浪費癖のある人も多いのかもしれません。




もちろん風俗に入った理由は人それぞれでしょうけど、家族の浪費で辞められない嬢もいるわけです。



それにしても不思議なのは、美幸ちゃんのお母さんは美幸ちゃんが普通のOLだと思っていることです。


普通のOLが一人暮らしをしていて貯金できる額は高が知れています。


そんな普通のOLが400万円もポンと母親に渡すのはおかしいと思わないんでしょうか?



おかしいと思わないところが、金銭感覚の狂った人の証拠なのかもしれませんが…。



この美幸ちゃんは母親の作る借金を返し続けて貯金ができず、いまもソープで働いています。




次回は、ここに少しだけ登場したカナちゃんのお話です。



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