真珠を養殖していると貝の種類(親貝の掛け合わせ)とか養殖場所とか時期などによって真珠の巻くスピードが異なることに気が付きます。

以前にタリセ島で養殖をやっていたH真珠さんから教えてもらったのですが、月巻きという数値を使うとこの真珠の巻くスピードが非常に比較しやすくなります。

浜揚げの時に、うちでは5分になりますとか6分になりますとか話をすることがありますが何ヶ月かかったのか、核は何分を入れたのかで巻のスピードはかわってきます。

先日行われた会議のような場で月巻きという数字をそれぞれが持っているととても便利だと思ったので紹介しておきます。

まず用意する数字は挿核で使用した核の平均重量。使用後の核重量から使用前の核重量を引いて使用数で割ると出ます。次に養殖期間(日数)。エクセルでは浜揚げ日から挿核日を引くと日数が出ます。あとは浜揚げ時の平均真珠重量。全重量割る真珠の個数。

((平均真珠重量-平均核重量)/ 養殖日数)× 30.5

これで1月あたりの真珠の巻が数値化できます。

例えば月巻きが0.2分だった場合、核が1分だと20ヶ月で5分になるのが分かります。0.25だと20ヶ月で6分です。

試験むき時4分で月巻きが0.2分だった場合、浜揚げ時に5分にしたいと思ったらあと何ヶ月おいたらよいか瞬時に分かります。1分÷0.2=5ヶ月ですね。

他にもいろいろな使い方ができるので是非貝の種類毎に月巻きを計算する事をおすすめします。