バリ島真珠養殖場視察その2は日本代表Hさんの養殖場です。

この会社はインドネシアでは最も大きい珠を出すと言われている会社の一つです。他にも何社か大きな珠を出すところがあるようですが、それらの会社に共通しているのはインド洋からの海水が流れ込んできて低水温期に25℃以下まで下がるところです。このバリのHさんの漁場では22℃まで下がるのだとか。因みに我がタリセ島ではせいぜい27℃台です。水温が下がる海域では稚貝が育ちにくいという問題がありますがそのような漁場で成功している会社は別に稚貝専用の漁場を持っています。

Hさんといえば直入がすごいということで有名ですがその秘訣は突き詰めるとこのインド洋の海水が入り込み、珠がよく巻くというところのようですね。

今回一次の浜揚げ珠を見せていただきましたが、余裕で6分は越えていました。最近タリセでは巻きが落ちているのですがバリではどうかと聞いてみたらやはり巻きが落ちているとのこと。巻きが落ちても余裕の6分という漁場なんですね。

こう書くとHさんがすごいのではなく、漁場がすごいというように聞こえるかもしれませんが、あの漁場を見出だし実際に漁場を開く行動力がすごいのです。その証拠にインドネシアの随分僻地にまで真珠養殖場はありますが、あんなに便利なバリ島に誰も養殖場を作らなかったのですから。

バリ島のJさんとHさん、この2人に共通しているのは上司や先輩に言われたことをそのまま信じ込んでしまわずに常に自分の中で正しいか間違っているかを検証して行動しているところではないでしょうか。真珠養殖なんてたかだか100年程度の歴史しかないのだからまだまだ発展の余地はあるはずです。

先日、匁あたり1万円以上の値段をつけた会社があると聞きました。

タリセ島の目標、5年以内に生産量と匁単価を倍にする!