今日は挿核が休みで午後から採苗なので午前中はオフです。

真珠養殖をやっていると特に珍しいというほどの物でもないのですが、たまに養殖真珠貝から天然真珠が出てくることがあります。養殖貝に自然にできた真珠を天然真珠と言うのかどうかは知りませんが天然貝にできる天然真珠と同じプロセスでできるものです。

$南洋真珠養殖日記

貝柱の周りの貝殻に張り付いている薄い膜を外套膜といいます。ホタテガイだと貝ひもという名の珍味として売られている部分ですね。その外套膜が真珠質を分泌しているので養殖真珠は核とこの外套膜をくっつけて貝の体内に移植するのです。

天然真珠ができるプロセスはよく知りませんが真珠のできている部分をよく見るとそこに真珠ができてしまうのが少し理解できます。天然真珠は外套膜の内部にできるのです。本来なら貝殻を真珠層で厚くするために貝殻側に真珠を作らないといけないのに何かの拍子に外套膜内側に真珠を分泌する細胞が入り込んでしまったのでしょうか。

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天然真珠がよく出るロット(同じ採苗でできた貝)というのがたまにあります。今回挿核している貝はどうやら天然真珠が出やすいロットのようで挿核中にいくつか発見しました。今はまだ小粒ですがこれが2年後には結構大きくなっているでしょう。どんな真珠ができるのか2度楽しめます。