中学3年の集合写真を見た。
男子は全員5分刈りだ。
自分の顔をブサイクだと思った。
高校生になって髪の毛も伸びた。
でも、相変わらず家の鏡で見るとブサイクだ。
父母ともにイケメンだった。
友人に言われた「おまえの両親はええ顔してるのになんでおまえはブサイクなんや」
なにも言い返せなかった。
そんな日々に、古本屋で本を見つけ買った。
おじいさんが書いている「若い時は自分の顔が嫌いだったが、歳をとると目と鼻と口がついとればいいと思うようになった」
。。ウソだと信じた。
今,63才になり7年前に出世の本懐。。産まれて来た意味。。を知る。
毎日忙しすぎる日々。
思えば、知らぬ間に自分の顔がどんな顔していようと興味が消えていた。
いつからかすら覚えていないほど前に顔の事など気にもしなくなった。
あの本のおじいさんは本当の事を書いていたんだなぁ。
女性も同じだ。
あるスーパーのレジのおねえさん、初めて見た時は「あんまり美人ではないなぁ」と思ってた。
それでも冗談を言って笑わせていた。
時間が経つ分、おねえさんも僕には気づかいしなくなった。
そして、この人は心がきれいだなぁ。。と思ってた。
すると美人に見えるから不思議。
今も時々会いに行く。
おねえさんのレジがあくまで並んで待つ。
順番が来たら「もう、あんたに会いたくてまってたんやで」と言う。
大学生で、そのうちいなくなる。
僕は「おってよー、ずっと、おってー」と言っている。
若い時ならこの人を選んだだろう。
きれいな女性ならいくらでもいる。
でも、おねえさんでなければならないようになりました。
自分の歳を恨めしく思うし、自分の顔などブサイク上等だ。