引き出しの隅で 眠っていた マンボウのぬいぐるみ

古びて すすけて 埃色

長女が 小学生の時に作った 手のひらサイズのフェルト製

 

泡だらけにして 洗ってあげた

ベランダに干すと コンクリートに ポトポト 水が落ちて

プールから上がって来た子どもみたい

 

真っ白になったボディに ブルーの 背びれ 尾びれ

風を受けて 嬉しそう

 

乾いたら 釣り糸で モビールのように 玄関に つるそう

私の家に 海は ないけれど

今度は 空中を くるくる まわるだろう

 

マンボウの ビーズで出来た目が 梅雨の晴れ間に 輝いた