今月最初の記事にも書きましたが、社会人の約半分を百貨店業務に捧げた身としては、もうすぐ今年も終わりといった感覚です。


そんな私の人生では長いほうに分類される百貨店業務。10年前に百貨店協会認定のギフトアドバイザーの資格を自主的に取得しました。


6月も半ばになり、デパートやスーパーの実店舗でもECサイトでも、お中元商戦が本格的にスタート。企業や親戚へのお中元注文をぼちぼち始めるか……という方もいらっしゃるかもしれません。


今日は、お中元の時期や贈答におすすめの商品、のし紙について書きます。また、お歳暮の贈答マナー記事でも触れた「これは止めたほうがいい」ということも再掲するので、毎年贈っているという方は確認として、初めてという方は新たな知識として覚えてもらえたら嬉しいです。

  お中元を贈る時期【地域によって異なる】

北海道
7月15日~8月15日

東北・関東
7月1日~7月15日
(最近では6月下旬から贈ることも一般的になってきた)

北陸
・新潟県、福井県、石川県南部
7月1日~7月15日
・富山県、石川県北部
7月15日~8月15日 
(どちらか迷ったら7月15日頃が無難かも)

東海・関西・中国・四国
7月15日~8月15日

九州
8月1日~15日

沖縄
旧暦7月13日・14日・15日の3日間
2023年は8月28日・29日・30日
 

  お中元を贈る相手

仕事関係でお世話になっている人・職場の上司(禁止ではない場合)・両親・きょうだい・親戚・仲人(いる場合)・恩師・稽古事の先生など、感謝の気持ちを伝えたい人

 

  好適品

 

ポイント

相手の家族構成や年齢、好みから予算に合わせて品選びをする。
ほかの方と重なっても困らない食料品。

 

子どもの頃、夏になると我が家に届いたのは、お菓子(クッキーやゼリーなど)、インスタントコーヒーやジュースの詰め合わせが多かったです。

百貨店時代に定番だなーと思っていたのは、
水ようかんやアイスクリーム、ジュースやビールの詰め合わせなど。夏なので涼しげなものや飲料が好まれるのでしょう。季節限定のパッケージ、味という特別感も好評なようです。クッキーやフィナンシェは季節を問わず。
また、近年人気が高まっているのは、受け取った人が好きなものを選べるカタログギフト。
企業へ贈る場合は、個包装で量の多いお菓子やジュースの詰め合わせがおすすめです。
 
おすすめしたい商品がたくさんあったのでPickから選んで全部を貼付したら、文字数がとんでもなかったらしく、公開できませんでした。
というわけで、ここでは一部だけ。カテゴリ別の記事も、よろしければご覧ください。
 

 

 

 

 和菓子・和スイーツ
洋菓子
 
飲料
吸い物、カタログギフト
 

  のし紙

お中元に使用する掛け紙は、熨斗(のし)あり。
(熨斗が印刷された慶事用の掛け紙を「のし紙」と呼んでいる。)
 

【筆者撮影】これが熨斗です。

 

【画像:photoAC】

 

・表書き…お中元御中元夏の御挨拶
※「お」でも「御」でも同じ。こだわりたい方は、どうぞ。
 
・名入れ(水引の下)…贈り主名
<注意>水引の下に、渡す相手の名前を入れるのは誤り
 ※個人:一般的に姓のみ
 ※複数名(3名程度):目上の人の名前が右
 ※大人数:○○一同(○○には会社名や部署名など)
 ※取引先へ贈る:自社名、姓名の右に会社名・肩書(例:株式会社●● 代表取締役社長 △田□子)

・水引…紅白(赤白)5本の蝶結び

品物によっては、掛け紙を簡略化した短冊を使用するケースもあります。私が勤務していた百貨店では、お中元やお歳暮の時期になるとよく登場していました。
 

お中元の時期に遅れた場合

お中元の期間に贈れなかった場合は「暑中見舞い」または「残暑見舞い」として贈ります。

暑中見舞い
時期:立秋まで
のし紙:表書きは「暑中御見舞」「暑中御伺い」
    水引と名入れはお中元と同じ

残暑見舞い
時期:立秋から処暑

のし紙:表書きは「残暑御見舞」「残暑御伺い」
    水引と名入れはお中元と同じ
 
2023年の立秋は8月8日、処暑は8月23日

 

  気をつけたいこと

本来は持参して渡すものですが、コロナ禍ということもあって、ますます配送が増えていると思います。百貨店でオンラインショップに携わっていた頃、これはどうなの?と思っていたことがいくつかあるので、ネット注文して配送で届ける際に気をつけたいことを以下に書きます。 

・相手の在宅日を確認しておく

家族がいつでもいるようならいいんですけどねー。不在で持ち戻りになった場合の配送業者と届け先の負担を考えると、仕事が休みの日とかリモートで在宅している可能性が高い日を届け日に選ぶのが良いと思います。
品物によっては保管期限が短いものもあるし、店に戻ってしまうと、もうその商品は出荷できないし。もったいない。昔、某運送業者のグループ企業に勤めていた身としては、なるべく持ち戻りのないようにしてほしい。

・冷蔵(冷凍)品を持参しない

「渡したい相手が近所だから、自宅に届いてから持参したい」という声が毎年ありました。時にはクレームも。

冷蔵(冷凍)品の場合、持参するのは止めたほうがいいです。まず、品質が落ちるのが心配。アイスクリームとか冷蔵の惣菜とか、私だったら持参せずにそのまま配送で届けてほしい。
次に、包装。冷蔵(冷凍)の品は持参用でなはなく、包装紙(包んであることはあまりない)に直接、送り状が貼られている簡易(エコ)包装で出荷することがほとんど。送り状を剥がしたら包装紙も外さないと、お渡しするにはちょっと……ということもあり得ます。品物がむき出しです。どうしても手持ちしたいなら、持参用の包装形態で出荷可能な商品を選んでください。

・詰め合わせの内容変更を依頼しない

「〇〇味のものを5個、△△味を10個に変更して」というのも経験があるんですが、これも店頭かブランド公式のオンラインショップで注文する際に依頼するのがいいと思います。店頭はともかく、オンラインショップで対応してくれるかは、そのブランドによると思いますけど。大量の出荷作業の中でイレギュラー対応するのはミスにつながりかねないし、そもそもネットで注文する意味なくね?と私は思ってます。


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