三峯神社(その一) | 異界行

異界行

オカルト歴ン10年の著者が、過去に行ってきたミステリースポットの調査内容を報告します。

去る2016年5月27日、秩父の三峯神社に参拝して来ました。

過去に二度参拝しており、今回は三度目になります。

最初に行ったのは2010年で、その時はものすごく狭いトンネルを抜けて行ったのが強く記憶に残っています。

当時の駒ヶ滝トンネルの動画。

今では新道が開通し、このトンネルは廃止となりました。しかし、こういった所を抜けて行くこと自体が、当ブログのタイトルでもある「異界」への入口のように思えて少々残念ではあります。

 

それでも新道の先の二瀬ダムを抜けて山を登り、高度を上げて来ると神界に近づいてきた感はある。

登り切った先の駐車場(有料500円)に車を停め、境内を目指すと、最初に目に付くのが印象的な「三ツ鳥居」。

三ツ鳥居で有名なものとして、奈良の大神神社の御神体山・三輪山の禁足地内にあって、これは重要文化財に指定されている。

三ツ鳥居自体が由来や成立年代が不明であって、それが何故この秩父の山中にあるのかも不明である。

あるいは、似たものとして「三柱鳥居」があるが、これは天界の三神(造化三神)を崇拝するものであるとする説もある。三ツ鳥居も同様の意味合いがあるのだろうか?「三峯」「三輪山」、いずれも「三」がつく。

 

最初に参拝した当時は知る人ぞ知る秘境といった感じの神社だったが、その後TV等で「関東最大のパワースポット」として取り上げられ、今ではかなりの参拝客で混み合っている。

さらに、パワーを得られるとされる御神木の欠片を入れた「氣の御守」が大人気で、毎月一日にのみ配布される白い御守を求めて、当日は早朝から行列が出来ている模様。

個人的には、このパワースポットブームはあまり好きではない。どんな異界や神域も観光地として俗化するだけである。

 

<三峯神社>

御祭神
伊弉諾尊 伊弉册尊
景行天皇四十一年(111)の創祀。
景行天皇の皇子・日本武尊東征のおり、甲斐国から上野国を経て、碓氷峠に向われる途中、当山に登り、伊弉諾尊・伊弉册尊を祀ったという。

その後、景行天皇は日本武尊が巡られた東国を巡幸された時、上総国で、当山が三山高く美しく連らなることをお聴きなり「三峯山」と名付けられ、当社に「三峯宮」の称号を賜った。

 

ともかく、過去二回の参拝で境内の代表的なものはほぼ見尽くしている。今回は、一般参拝客では気づかない宮を探す目的でやって来た。

出来れば、妙法ケ岳山頂の奥宮まで行ってみたかったが、これは鎖場もあるようなプチ登山となり、熊対策も必要なので、いずれ装備を整えて挑戦してみたいと思う。

まずは、代表的な境内紹介。

鳥居脇に由緒書。その上にお犬さま(狼)が居る。

参道を進んで行くと道が分岐しており、右手の石段を登ると奥宮遥拝所がある。

天候がイマイチで山頂がガスっているが、その先に奥宮がある。いつか行ってみせると心に誓う。

そして、分岐点を反対方向に行くと、見事な隋神門がある。神仏習合時は仁王門で、当初は拝殿正面の青銅鳥居付近にあったと云う。

これが青銅鳥居と、登った先の拝殿。

拝殿内部。ここにもお犬さまが居る。

そして、拝殿前の敷石に平成24年、その年の干支である龍が突如として浮かび出た。

確かに龍がくっきりと浮かび上がっている。このような神域で起きたこと故、ただの偶然や錯覚と捉えない方が良いだろう。

拝殿と背後の春日造りの本殿。この三峯神社の御神体は何なのだろうか?

拝殿前に建つ塔(?)の彫刻も素晴らしい。

そして、拝殿両脇に立つパワースポットとして有名な御神木。

この日は平日だったが、休日ともなればパワーを求める観光客で行列が出来る。この日も帽子を被った老婦人が熱心に木に縋り付いていた。

神楽殿。毎年4月8日と5月8日に神楽が奏上されるらしい。

境内摂社の祖霊社。

同・国常立神社。前述の造化三神の一柱(日本書紀の名前)である国之常立神を祀る。

ある意味、神界の最高神(根源神)であるのだが、それが何故この三峯神社に摂社とは言え祀られているのかは不明。

また、大本や日月神示といった神道系新宗教における「艮の金神」がこの国之常立神とされる。

同・日本武神社。

他にも境内に摂社・末社は多くあるのだが、この時期は改修(遷宮?)中で、ほとんどの社にブルーシートが被されており、これらに祀られている神々は一時的に国常立神社に合祀されている旨の看板が立っていた。

 

以上、大体この辺りが一般参拝客が行く範囲である。著者も過去二回はこの部分くらいしか見なかった。

しかし、三峯神社は眷属としてのお犬さま(狼、山犬)に対する信仰もあり(三峯信仰の中心)、これら眷属を大口真神として祀る「遠宮」「近宮」があるという話を聞いた。

三峯神社の公式サイトにある境内案内図には「お仮屋」と表記されているだけで、これでは遠宮なのか近宮なのか分からない。さらには、現地にある案内図にはお仮屋すら描かれていない。

これは、何としても探索しなければならない。(その二へ続く)

 

追記

御朱印をアップするのを忘れていました。