歌が上手くならない人へ③
ここまで歌にとっての、
心
と技
の重要性を書いたので、
最後は体について。
ボイトレに通う方の多くは、
とにかく姿勢が悪い。
そして体が硬い。
スマホやパソコンを覗き過ぎなのか、
運動不足のせいなのか、
両方とも原因なのか、
背骨の歪みがよく見られる。
よく駅のホームで首を直角に折り曲げて、
携帯を見ながら電車を待ってる方がいる。
それを見つける度に注意したくてウズウズしてしまう。
っていうのも、
頭はだいたい体重の1/10なので男性だと約6Kg。
それが猫背やストレートネックによって、
首の角度が60度傾くと、
首と肩で27kgを支える事になる。
27kgって言うと小学校低学年の子を肩車してる感じ。
90度傾けてる方は、
小学生の高学年を肩車してるレベル。
歌にとって無駄な首と肩の筋トレを、
日々数時間かけてセッセとしてしまってる。
だから首を直角に折り曲げて、
携帯を見てる人を見つけると、
声をかけたくなる。
きっと霊感のある人が、
背後霊のついてる人を、
街中で見つけた時ってこんな感じなんだろうな笑。
なのでレッスンの始めは、
まず首と肩のストレッチを入念に行って貰う。
そんなの関係ないでしょ?
って顔をする方には下の図を見て貰う。
発声は内臓の上にある、
横隔膜などを使って、
肺から息を口に送り込み、
喉仏周りの声帯を動かし、
口の奥の空間を軟口蓋と舌で作る。
例えば肩甲舌骨筋(けんこうぜっこつきん)、
という筋肉は舌と肩の後ろの肩甲骨を繋ぐ。
って事は肩こりによって舌も硬くなり、
発声時の響きが滑舌の悪さに繋がって行く。
だから体の硬い方は、
発声練習の際に、
ファルセット出して見ましょう、
とか、
地声で高音出して見ましょう、
とか伝えても、
顔を歪ませたり顎を前に出したりして、
強引に声帯周りをコントロールしようとする。
駄々をこねて抵抗している子どもを、
おもちゃ売り場から引きずるように。
もし実際子どもが泣き叫んだらどうするか。
一番は優しく柔らかくソッと、
言い聞かせる事だと思うので、
自分の体とも同様に日々丁寧に、
会話をしながら優しく接して貰う為に、
柔軟体操の方法を伝える。
歌とは誰かに感情を伝える手段として存在する。
だからこそその前にまずは、
自分の感情や内臓や筋肉という、
未熟な駄々っ子と日々、
コミュニケーションを入念に図らないと、
音程もリズムも滑舌もコントロール出来ない。
20年近く歌を歌ってきてつくづくそう思う。
3回にわたってボイトレ論を書いてみた。
心・技・体。
この3つは複合的にちゃんと繋がってる。
だからこそ長い時間をかけて、
その全てを向上させる為に、
地道に磨き続けた結果、
その人のパフォーマンスに、
聴き手は鳥肌を立てると思う。
そしてそこに拍手が生まれ、
そこに憧れが生まれ、
そこに感動が生まれる、
と僕は確信している。
※上記写真:櫻井幹也(京都・伏見)
※ボイトレ希望の方は info@kakerabank.com
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PS:先日大阪のスクールEXPG STUDIOで、
初のギターのワークショップを10代の子達にしてきました。
レッスン中ギターが好きなんだなって言う、
その子達のまなざしに少しウルっとしてしまいました。
http://expg.jp/info/detail.php?info_id=2936&school_id=5&category_id=1


