メンフクロウ愛の劇場 | フクロウ,インコ,ペンギンと遊ぶ掛川花鳥園ブログ
2月20日 こんにちは、バードスタッフ小澤です。
卵の話題が続きますね、あたたかくなってきて多くの鳥たちが繁殖期を迎えています。
フクロウの展示室も例外ではありません。
しかもなんだか面白いことになっているのでご紹介しましょう。
題して メンフクロウ 愛の劇場 です!

メン2

「みなさんごきげんよう。私の名前はクレアよ。この花鳥園が開園した5年前は
 ふれあいの仕事をしていたので、ご存知の方もいるかもしれないわね。
 今は後輩のケンちゃんロックにその仕事は任せて、展示室で暮らしているわ。」

メン1

「私の愛する旦那さまを紹介するわ。右にいらっしゃるのが私の素敵な旦那さまよ。
 他のメンフクロウよりとっても大きくて強くてたくましくてカッコいいの。
 人間がこの部屋に掃除に入ってきたら、力強いキックで撃退してくれるのよ。
 私はこの素敵な方に一目ぼれしてしまったわ・・・。
 
 ん?もう1羽写っているって?確かに顔の長いのが写っているわね。
 そう、左にいるのは旦那さまの第2夫人よ。元は他の場所で暮らしていたのだけれど、
 未亡人になったとかでこの部屋に嫁いできたのよ。
 名前も無くてケンちゃんの母親だからって人間からはケンママと呼ばれているらしいわ。
 でもあくまで私が旦那さまの第1夫人よ。私が正室でこいつが側室よ。
 だって私の方が若くて白くて美人だもの!そうでしょ?
 その証拠に今年も私の方が先に妊娠したんだから!」
  
メン6

「あら?喋るのに夢中になっていたら後妻が巣床に入ってきてしまったじゃないの!
 ちょっと!今は私が旦那さまの卵をあたためているのよ!出ていきなさいよ!」

「私も卵を産みたいんです・・・。」

「なんですって!旦那さまは私だけでは満足してくださらないのね・・・!
 いいわ、それだけ旦那さまは多くの子孫を残すべきお方ですもの!」

メン3

「ちょっと、こっちに寄りすぎよ!私にもたれかかるんじゃないわよ!追い出すわよ!?」

「そう言わずに、仲良くしましょうよ」
 
「じゃあ、私がおトイレや食事に出かけている間、代わりに卵をあたためていてくれる!?
 あと私まだ子育て2回目なんだから、また去年みたいにいろいろ教えてよ!?」

「いいわよ。教えてあげましょう」

メン4

「じゃあ使っていいわよ!わたしって優しいわ!」

メン5

「まったく、もてる男はつらいな、はっはっは。おいこら、そこの人間早く出ていけ」

以上、スタッフ小澤の妄想でした!
と言っても、この部屋でおこっている一夫二妻の現象は事実です。
普通は、フクロウの仲間は野生では一夫一妻制です。
どちらかのメスがあぶれて、いじめられたりしてしまうのが自然なのですが、
この部屋ではオスがどちらのメスとも交尾をしたのです。
そればかりか、抱卵や育児が初めてであったクレアと、子育て経験が豊富だったケンママが
一緒になったことで、クレアもケンママからいろいろ学ぶことができたのです。
そのおかげで、去年はこの3羽からなんと9羽ものヒナが育ったのです!
今はその子供たちは全国に養子に旅立ち、
富士花鳥園のモモちゃん松江フォーゲルパークのしんちゃんなどがそうなんですよ。

今年は今、2羽が協力して現時点で5個の卵をあたためています。
オスが激しくスタッフを攻撃してくるため、卵は有精卵である確率が高いと思います。
さてさて、今年も可愛い赤ちゃん誕生となるでしょうか?楽しみですね!


メン7

「あら?わたし抱くもの何か間違ってる?」 「・・・。」


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