フクロウのヒナが産まれました | フクロウ,インコ,ペンギンと遊ぶ掛川花鳥園ブログ
2月26日 こんにちは、バードスタッフ小澤です。
春も近づいてきています、新たな命が誕生したのでご紹介しましょう。
公式ブログの方でも紹介しましたがフクロウの赤ちゃんが産まれました!

今回、誕生したのはファラオワシミミズクという種類のフクロウです。
ファラオワシミミズクは実は今まで掛川花鳥園にはいない種類でした。
グループ内の加茂花菖蒲園の非公開エリアに、掛川花鳥園が管理するフクロウの繁殖場があるのですが、そこでファラオワシミミズクのペアを飼育していました。
しかし今まで親が抱卵しなかったり、無精卵だったりして、ヒナが誕生することはありませんでした。
昨年は親が抱卵し、ヒナが誕生するところまではこぎつけましたが、なんと産まれたヒナを親が食べてしまったのです。
そこで今回は、孵化前に親から取り上げ、掛川花鳥園の孵卵器へ移動しました。
その卵から孵化したのが今回のヒナです。この種類はグループ内では初のヒナ誕生です。
とても珍しい種類で、繁殖はひょっとしたら日本で初めて?かもしれません(未確認情報)。

ファラオ4

孵卵器内の孵化直前の卵です。ヒナが卵の中から殻をつついて穴をあけています。
この穴がぐるっと一周すると、カリメロちゃんみたいに卵がぱかっと割れてヒナ誕生です。
今回は穴があいてから孵化するまで丸2日かかりました。

ファラオ1

2月14日のバレンタインデーが誕生日です。
この写真は生後2日の様子です。とても小さなヒナです。
産まれたばかりのヒナはまだ目もあいていません。でも目玉が大きいことはわかります。
くちばしの真ん中に白い物がついているのがわかるでしょうか。
これは鳥のヒナが卵の殻をつついて割るための固い組織で、卵歯(らんし)というものです。
形は違えどすべての鳥類が持っていて、孵化して数日で自然と無くなってしまいます。
ピンセットでヒヨコの心臓を与えています。

ファラオ3

こちらは生後5日の様子。初めて両目があきました。

ファラオ2

一日4回(朝・昼・夕・夜)、給餌しています。
給餌の前と後には必ず体重を量ります。今日の体重は88グラム。
孵化した時は35グラムでしたから、すでに生後5日で誕生時の2倍もの体重に成長しています。



こちらは生後10日の様子です。とてもしっかりしてきました。
ピンセットでヒヨコ、ウズラの内臓や切り身を与えると、上手に飲み込みます。
この頃のヒナはものすごい量を食べます。体重の約3割もの餌を食べています。
このようにヒナのうちから育てているので、花鳥園式のよく馴れたフクロウに成長するんですね。


さてさて、この赤ちゃんは将来どのようなフクロウに成長していくのでしょうか。
ファラオワシミズクのヒナを育てるのはスタッフ一同初めてなので、日々楽しみにしています。これからも成長の様子をご紹介していきますのでお楽しみに!



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