専門学校初日
僕は人を愛した事がない。
愛した事がないぐらいだから、人を信用する事も滅多にない。実際、今の彼女だって、半信半疑ぐらいの気持ちだ。自分以外の他人を信用する事は、そんなに簡単な事じゃないと思う。
こんな僕だから、
初対面の人は、酷く苦手だ。
だから、毎回入学や、新しいクラスに変わると言うのは、僕にとっては精神的苦痛を伴うものだった。
専門学校には、ジュンと一緒に入学した。
高校は違うが、小学校、中学校と一緒の男友達だ。
人付き合いが得意で、社交的なジュンは、周りに打ち解けるのも電光石火のごとくだった。
僕はと言うと、
ジュンを見習おうとしている反面、
18歳まで培った性格が邪魔をして、
一日目はあえなく敗退する事になる・・・。
周りを見回すと、高校とは違い。
自分とは年が違うだろうと思う人も何人か目に付く。
見た目だから、確実に違うとも言えないが、
これで10代って事はないだろうと思う人がいるのだ。
男子の人数に比べて、
女子の人数が極端に少ない。
ざっと7人ぐらいだろうか。
人間とは恐いもので、その中から、順位をつけてマシな人を選んでしまうものだ。
少ない人数だから、順位なんか簡単に決まるし、
接戦もなかった(笑)。
一番可愛いと思ったのは、背の高いキレイな娘だった。
僕は、背の高い人がすごく好きと言うわけではない。
むしろ、背の低い女の子の方が好きだ。
けれど、何事にも例外はついてしまうものだ。
2位は、1位ほど背は高くないが、
けして、背が低いとは言えない、目の大きな娘だった。
そして、3位は、背が低いが、不良だと思わせる雰囲気が漂う女の子だった。顔は可愛いんだが、3位に落ちたのは、僕は不良が大嫌いだからだ。
他にもいるんだが、一応順位付けをするものの、可愛いには属さない、可愛くない世界での上下争いなので、書くまでもないだろう。
こうやって順位付けしていると、授業が始まる。
この学校では、入学早々すぐに授業が始まるらしい。
周りとも仲良くなれないし、いきなり授業だし、専門学校初日から、憂鬱な気分にさせるものだ。
なんとか授業も終わって、電車に乗って帰る道での事だ。小学校、中学校が同じだけあって、帰り道が同じジュンと話していた。
「もっと、周りに話しかけて、仲良くならないと、日を増す毎に気まずくなるよ。」
帰り道、ジュンはそんな事を言っていた。
たしかに、その考えには僕も納得できた。