横井時逸の短冊6枚
「遠時鳥」
ほとゝぎす あまりにとほき 一声も 人待よりは 嬉しかりけり
「窓中残□」
ともしびは 油つきても 消えなくに まとの障子の しのけるかな
「恋乃こころの中に」
結ひつる 末いかならむ 糸柳 まつよろこびの 眉ひらきけり
「秋時雨」
日和そと 初穂刈かけ ほすうえに あさつゆばかり ふるしぐれかな
「山茶花」
しばらくは まことの雪や まじるらん 散花さむし みよしのやま
「首夏月」
新桑の 木末のつゆに うつろひて まゆばかりこそ つきはさしけれ
⇒令和元年7月13日に
I市B歴史資料館に寄贈しました