大田蜀山人の「鶴の毛衣」を詠んだ短冊 | 「洋ちゃん」のひとりごと

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昨日、「双鶴」の掛軸をブログしました。

続いて

鶴に関する、

江戸・後期の狂歌師として有名な大田蜀山人の「鶴の毛衣」を詠んだ短冊を紹介させて頂きます。(私の収集品です)


・相当に古く折れ皺も多く消耗も大きいですが大切に保存している短冊です。

・私「洋ちゃん」は自負できる大田蜀山人の短冊とずっと思っています。



読み方です

千年も〃〃 きてきれさるは(?)

  さて徳用な つるの毛ころも

                  蜀山

書き直し

千年も千年も、着て切れざるは、さて徳用な、鶴の毛衣


意味

千年=鶴は千年というように、鶴は長寿のシンボル。

切れさるは=衣服が古びて切れることがないのは。

徳用=用いて利益の多いこと。

毛ころも=鳥の羽毛で作った衣。羽衣。


 


大田蜀山人の略歴

・江戸後期の狂歌師・戯作家。江戸生。

・名は覃、字は子耜、通称は直次郎、

 別号に南畝・四方赤良・南極老人・杏花園等。

・狂歌・狂詩・狂文・洒落本・黄表紙・随筆等多才である。

・特に狂歌は四方側の首領で、

  唐衣橘洲と共に中興の祖といわれる。

・文政6年(1823)歿、75才。

  (思文閣美術人名辞典 より転記)