井上文雄の‘雨中花”の短冊です。
(私の収集品です)
詠み方(私の詠み方です。誤読でしたらご教示下さい)
雨中花
霙(みぞれ)降る ふりとここえぬ 春雨の
しつくになひく 糸さくら哉(かな)
文雄
井上文雄の略歴
(1800―71)
江戸後期の歌人。
通称元真。家号は歌堂(かどう)。
文雄は法号。田安(たやす)家侍医。
岸本由豆流(きしもとゆずる)に国学を学び、のち一柳千古(いちやなぎちふる)門。
江戸に居住し、歌人としてたつ。
歌論に『伊勢(いせ)の家づと』(1864)などがある。
『万葉集』を理想とする賀茂真淵(かもまぶち)の説に反対し、『古今集』を尊ぶ香川景樹(かがわかげき)説を支持。
江戸派の系統に属する。歌集『調鶴集(ちょうかくしゅう)』(1868)は短歌917首、連歌2首、長唄5首を収録。
「さくらちり鈴菜こぼるる田舎道これより春も暮れてゆくらむ」などの写実的な歌がある。
明治4年11月没。