加茂季鷹筆の題‘人伝郭公”の歌です。
(短冊で軸装です)
江戸時代の表装でボロボロで老朽化しています。
人傅郭公(人伝郭公)
人伝え かひなき物の ほととぎす
まつ木の実(み)には なるへかりけり 季鷹
(人伝え 可ひな幾物の 本と々支数 万川きの謝(み)尓盤 なるへ可り介理)
加茂季鷹
江戸時代後期の歌人、国学者、古典学者。
京都賀茂別雷(上賀茂)神社の祠官。
宝暦4年(1754年)京都に生まれ有栖川宮職仁(よりひと)親王に歌道を学ぶ。
19歳のとき江戸に下り、加藤千蔭・村田春海らと親しんで、学事に励んだ。
寛政の初め、38歳のとき帰京し、以後も時々江戸に下る。
賀茂社に仕えて、正四位下安房守となる。
和歌のほか、狂歌や書道にも秀でて、文人墨客を中心として、上下に交遊がひろく、洗筆を乞うものが多かった。
歌は堂上派風で、技巧が目立つが、知的で明快な作風に特色がある。
天保12年(1841年)10月9日没。88歳。
郭公= ホトトギス
⇒27年5月8日に、
K市〇〇記念館へ寄贈しました。