大口 周魚の題‘冬晴”の短冊です。
今日は、暖かく快適な日でした。
‘冬晴”題により、この短冊を詠みました。
冬 晴
あさしもは ひかけにとけて かけろうの
もゆはかりなり のちのかれしは 周魚
(あさ志毛盤 日か介にと介て か遣ろうの
毛遊はか里奈り 野ちのか礼し者 周魚)
(追 録)
陽炎(かげろう)…「春」
芭蕉の句…笈の小文より
枯れ芝や ややかげろふの 一二寸(いちにすん)
句意
暦の上では春になっているのに、野山は一面まだ冬枯れのままである。
その早春の野に、ようやく一、二寸ほど陽炎が燃えたった。いよいよ春だなあ。
蕪村の句…蕪村句集より
陽炎(かげろう)や 名もしらぬ虫の 白き飛ぶ
句意
春の訪れて来たよろこびに、野を散策すると、うららかな日ざしの中に、かげろうが立ちのぼっている。