twiterの鬱漫画の気分を解消する漫画として挙げられていたので、ほっこり漫画と思って買ってみましたら、しっかりほっこり漫画ではなくて、感情が不安定な所に置かれる漫画でした。
作者自身は、「純粋な幸せな時間」として書かれているということで、そういわれると、確かに幸せな時間なんだなと納得できる所はありました。逆に言うと、そういわれなければ苦難の連続の中にあって、悪いことしてないのに、何で上手くいかないんでしょうと思うお話です。
犬を飼う人たちの色んな人生が、犬がいることで色がついているというお話。
読み返してみたんですけど、やっぱりこの漫画じゃないと描けない感情だと思います。
漫画とか小説とか映画とか、ストーリーを扱う媒体は、そこでしか表現できない事を表現することが最高の作品だと、個人的に勝手に思っています。
別に、その媒体の特徴を使っていない作品であっても、感情を揺らされたら、それは素晴らしい体験を提供してもらったということになるんですけど、その媒体の特徴を使った方が、より素晴らしいと思ってしまうということです。小説は、目に見えるものは全て言葉にすることが特徴だし、映画は音楽など音がつくことと、必要な情報以外に目に映る情報が多いということ。
そして、漫画は現実の世界では見えないことも見える様にしてくれることが素晴らしい所です。
この作品は、日常生活漫画で非現実ではないけれど、犬の感情が伝わり、人々の内面の声が伝わってきます。それは漫画だから出来る表現だと思います。
人はみんな「星守る犬」だと、私も思いました。
そして、この作品も私の星になりました。