ゴジラxコング 新たなる帝国 | Pessimistic Optimist

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徒然の想いと出来事

丁度1週間前になりますが、今年9本目となる劇場鑑賞映画は、「ゴジラ×コング 新たなる帝国」でした!!

 

2014年公開の「GODZILLA ゴジラ」から始まった、ハリウッド版怪獣シリーズは、その後、2017年に「キングコング:髑髏島の巨神」、2019年に「ゴジラ キング・オブ・モンスター」、2021年に「ゴジラVSコング」と続き、今作が、いよいよラストになる筈です(;^ω^)

 

個人的には全作、映画館でじっくり鑑賞し、それぞれに満足度も高かったシリーズでした!!

 

1作目から、日本生まれのゴジラの造形やキャラを、ある程度、尊重した作りになっており、1998年に公開され最悪だったハリウッド版初代ゴジラの様な、恐竜の出来損ないといった扱いは一切なく、それこそアメリカ人には元来理解出来ていなかった、怪獣もしくは神獣的なコンセプトが踏襲されていました。

 

このシリーズでは、ゴジラ以外に、モスラ、ラドン、キングギドラ、メカゴジラといった馴染深い怪獣も、ほぼ原型を留めた形で登場しますしそこに元来アメリカ産であった、キングコングを上手く絡めて、シリーズ5作をコントロールしたという感じです。

 

前作「ゴジラVSコング」では、どちらかというとゴジラの方が目立っていてカッコヨカッタですが、今作は逆に、コングが主演という感じで、非常に感情移入し易い作りになっています(^-^;

 

とはいえ、元来無理のあるストーリーの中、サスガに5作目ともなると、益々荒唐無稽な展開になってきた感は否めず、突っ込みどころが多過ぎ、それらを如何に気にせず、バトル映画として単純に楽しむ事に専念するかが、鑑賞ポイントになると思います。

 

今作を劇場鑑賞した2日後に、アマプラで何と「ゴジラ ー1.0」が早くも無料公開され、去年11月に劇場鑑賞して以来、改めてじっくり見直す事が出来ました。

 

たまたま短いスパンで、アメリカ産ゴジラと日本産ゴジラ、それぞれの最新作を見比べる事が出来た訳ですが、改めて「ゴジラ ー1.0」の作品としてのクオリティーの高さを痛感しました。

 

2014年から今年迄10年のスパンで5本制作、公開されたハリウッド版ゴジラシリーズでしたが、その間に日本では「シン・ゴジラ」「ゴジラ ー1.0」という2本のゴジラ映画が制作、公開されました。

 

それぞれを大まかに比較した場合、面白いのは日本で作られた、ゴジラ映画2本はいずれも、原点回帰して、恐ろしい怪獣ゴジラだけを描くものになっており、比してハリウッド版は初作から徹底して怪獣バトルを描いている点です。

 

日本のゴジラ映画の歴史を辿ると、元来恐怖のパニック映画、社会派映画として登場したゴジラが、作を重ねるごとに、怪獣バトル物に変化していき遂にはゴジラは正義の味方、子供の味方と、いったチャチなお子様映画になってしまった黒歴史があります。

 

そうしたゴジラ映画の顛末に少なからず心を痛めていた人々が、改めて原点回帰して、とにかく恐ろしいゴジラを社会パニックとして表現し直したのが、直近の日本ゴジラ2作品だと思います。

 

比してハリウッド版は、何といっても派手派手しい破壊の限りを尽くす怪獣同士のバトルこそ、この手の映画の醍醐味とばかりにド真剣に一切子供向けにならない様、予算もかけストーリーも現実離れしそうでしない工夫を凝らし5作品を作り上げました。

 

その意味でも、ゴジラ対○○〇という構図の日本製ゴジラ・バトル映画では、その殆どが残念な仕上りになっていたのを、ハリウッド版の5作では、映像クオリティーの高さで、存分に怪獣バトルを楽しませてくれた功績は大きいと思います。

 

という事で、映画としての総合的クオリティーとしては、大きくお薦めしませんが、頭を空っぽにしてド迫力の怪獣バトルを楽しむ作品と割り切って鑑賞される分にはお薦めの1作でした(^^♪