映画「フォロウィング」 2024(令和6)年4月5日公開 ★★★★☆

(オリジナル版は1999年公開)

 

 

ビルが誰かに自分語りをしています。

(この時のビルは短髪で顔にケガのあとがありますが

回想シーンのなかの彼はぼさぼさの長髪の浮浪者風)

 

売れない作家の彼は、小説の材料を得るために

町で見かけた人をこっそり尾行することを密かな楽しみにしていました。

ただ、同じ人物をしつこく追わないと自分にルールを課していたと胸をはります。

 

ところがある日・・・

 

 

前を歩く男のもっているバッグの中身が気になって

いつもよりもしつこく追いかけてしまいます。

同じカフェに入ってちらちらと見ていると

尾行していたことがその男にばれてしまうのです。

 

彼の名前はコッブ。

彼は見知らぬ人の家に侵入し、痕跡を残して帰るのを快楽としています。

バッグのなかには盗んだものが入っていましたが

盗むことが目的ではなく、単なる楽しみだといいます。

普通の空き巣なら、気づかれないように侵入し、金目のものを選んですばやく仕事を終え、

人目をはばかって撤収しそうなものですが、

部屋のなかのようすや持ち物から家主をプロファイリングして楽しみ

部屋のなかをそれとわかるように荒らし、

家主が帰ってきてもまったく慌てずにその場を立ち去るのです。

 

別の家では、家主は若いブロンド女性で、コッブは下着やピアスなどを盗みますが

ビルはこの美しい女性に興味をもち、個人的に交際するようになります。

彼女には中年の男がつきまとっており、彼から強迫されているようで

ビルは彼女のためになんとかしてやりたいと考えます。

           (あらすじ とりあえずここまで)

 

 

クリストファー・ノーラン監督の25年前のデビュー作。

「オッペンハイマー」の公開を機にHDレストア版が4月に公開され、

今Amazonプライムでも見られるようになりました。

 

アマプラは配信終了が早いことが多いので、あわてて鑑賞しました。

上映時間70分という短さの中にノーラン監督の魅力がきゅっと詰まっていますね。

25年前だったら、この時まだ20代でしたよね。

 

登場人物は

① The young man ビルと呼ばれていたので↑にはそう書きました

② Cobb      コッブ

③ The blonde   金髪女

の ほぼ3人。

 

それで70分だったら、ずいぶんとシンプルな話に思えますが

時間軸がぐじゃぐじゃなので、ぼーっと観るのは許されません。

 

冒頭でビルが話している相手は警察官だということがあとでわかりますが、

ビルはある犯罪の容疑者となっていたのです。

 

話しているビルは短髪で、回想シーンのなかの彼は長髪。

途中で自分で髪を切るシーンがあり

大けがをするシーンもあって、

その回復具合から時間の前後を推理し

ゆがんだタイムラインを時系列にしながら見ているわけですが、

情報量の少ないモノクロ画面だし、もちろん説明的な字幕はないので

けっこう難解です。

 

 

中ほどで、コッブと金髪女性がグルになっていることはわかるのですが

まあそれは想定内で、

それがわかればすっきり解決!というものではなく

まだいくつもの罠が待っています。

 

ビルは最後、もう観念して 正直に事情を話して罪を認めようとしているのに

彼の信じたものはすべて幻で、ビルのいうことを信用してくれるものは誰もおらず・・・

 

 

今とりあえず最後までは見たのですが、

まだ「きょとん」としている状態です。

映画館だったら見直せないんですが、

アマプラなので、もう一度観られるんですけど・・・難解!

でも面白い!

 

最初からもう一度観ますけど、ここに戻ってネタバレ感想はやめておきます。

Amazonプライム、会員のかたはぜひ配信している間にご覧ください。