台東区立中央図書館にやってきました。

 

墨田区で育った私は 上野や浅草へは

幼い頃はよく連れてきてもらっていたけれど、

あれだけあった映画館も(上野の成人映画館が復活した以外は)

TOHOシネマズ上野だけになってしまい

最近では、ほぼご縁のない場所になってしまいました。

 

今回来ようと思ったのは、台東区立中央図書館で

こんな素敵な企画展をやっているからです。

 

 

 

とはいえ、初めて行く場所だし、駅からもちょっと距離があります。

 

 

最寄り駅は「日比谷線入谷駅」と「つくばエクスプレス浅草駅」で

それぞれ徒歩8分と書いてあったので、

入谷駅から言問通りを歩いていきました。

 

 

ガラス張りの複合施設のなかにあります。

駐輪場のユルさが何ともいえない(笑)

 

この前はかっぱ橋道具街の北なので、

銀座線からかっぱ橋経由のほうがわかりやすいかも。

(帰りはこのコースで・・・)

 

田原町駅からニイミを北に曲がり・・・

 

かっぱ橋道具街を進みます

外国人観光客ばかりでした

 

 

 

 

さて、お目当ての企画展を開催しているのは

2階の郷土資料調査室

 

ロビーのうんと離れたところから1枚だけ撮影しましたが・・・

 

撮影はここまで

 

 

画像ないと説明しづらいですが、

地図好きにはたまらない図版がパネルになっていて

非常に興奮しました。

ただ数は少なくて、3期に分けて、合計26点(ダブっているものもありますが)

いや、でも良い展示でした。

 

展示品リストもいただいてきました。

 

 

で、今回驚いたのは、地域資料の充実ぶり。

 

 

図書館HPのこんな画像では伝わりませんが、

自区も他区も、質・量ともに、中央区レベルでした。

 

いろいろ驚くこと多いんですが、

まずは、雑誌「東京人」が1986年の創刊号からすべて並んでいました。

もう画像がないのが残念ですが、今479号だからそれだけでも大量だけど

実際はそれ以上の冊数です。

というのも、複本があるのはすぐ横に並べて「貸出可」にしてあるのです。

「散歩の達人」とか「荷風」なんかもすべての号がそろっています。

 

住宅地図も、台東区に関しては「全住宅案内地図帳」が昭和37年からずっと揃っており

昭和53年以降はゼンリンのもきれいに製本されて並んでいます。

もちろん「館内利用」ですが、閉架にいれずに、

手にとれるところにこれだけ揃ってるのは、ほんとに珍しい。

 

セイコー社の「はいまっぷ」はたまに開架で見かけるけれど、

北海道ジオの「街しるべ」は、図書館に置いてあるのをはじめてみました。

 

追記 大判の「街しるべ」は、本の背がNTTの電話帳にすごく似ているんですよ。

なので、私が見逃しただけで、ほかの図書館でも時々置いていました)

 

 

 

私ががんばって10冊くらい集めたのはポケットサイズですが

これの大判サイズもあるんですね。

 

 

江戸時代の切絵図からはじまって明治時代の行政図、

そして沼尻さんの火保図もかなりの分量が、引き出しに収められ

閲覧可能でした。

 

コピーの制約は若干厳し目で、見開きの片側のみに限られ、

コピー後に職員がチェックする旨が書かれていましたが

そんな制限、なんてことないです。

閲覧できるだけで恐悦至極です。

 

ただ・・・残念ながら

「沿革図集」的な出版物は皆無でした。

台東区史はおなじみの内容だし、

区制〇〇周年記念の本もたいしたことなく・・・

今回の「企画展」の内容を充実させたのを書籍化してほしいところなんですけどね。

 

これは見て楽しめ、頒布もしていたけれど

写真集に近いものでした。

 

 

 

今から146年前、東京府がまだ「15区」だった時代に

そのうちの2区が「浅草区」と「下谷区」だったわけで

千代田区や中央区同様、ここは歴史のある区なんですよ。

なので、史料は豊富にあるはずなんですけど、

こういうのを作るには、(鈴木理夫さんのような?)

専門家の巨人の存在が必須だったのかもしれません。←想像です

 

ただ、史料の保存状態は完璧なので

町とか町会に絞るなら、かなり詳細なことが調べられるとのこと。

司書さんからもお話が聞けたのですが、

こんなことなら、もっと下調べしておけばよかったと反省。

 

 

そういえば、昔、こういう↑雑誌「アングル」の別冊を買い集めていた時

「これって図書館にある?」と思って検索したら

「23区で所蔵があったのが台東区だけだった」のを思い出しました。

情報誌を軽んじてすぐ廃棄してしまう図書館の多いなか、

こういうのをしっかり保存してくれる区なんですね、ここは。

 

 

台東区は23区に住んでいれば利用カードを作れるのですが

今日はあまりに準備不足で、ここにしかないものを特定できなかったため

また次回に繰り越します。

 

史料の量もですが、地域資料を閲覧する人やコピーする人も多く

司書さんもレファレンスに忙しそうで

土地柄かもしれないけれど、

こんなに「生きてる」郷土資料室ははじめてかも、と思いました。

 

またおじゃましま~す!