「袖珍(しゅうちん)」ということばをご存じでしょうか?

「珍しい形をした袖」という意味ではなくて、今の言葉だと

「ポケット版」「携帯版」といった意味で、主に本の場合に使います。

「和服のたもとにいれて持ち歩きできる」くらいのサイズの本だから

文庫版かそれより小さい本でしょうね。

 

「珍」はこの場合「珍しい」という意味ではなく

「だいじな」「尊い」という意味で「珍重」の「珍」と同じですね。

 

 

 

前置きが長くなりましたが、少し前にオークションサイトで

「袖珍 東京市区分地図」という大正6年の地図帖を見つけ

「袖珍」という言葉は知っていたけれど、

タイトルについてる地図を見たことなかったので

すごく興味を持ちました。

 

私は乏しい小遣いのなか、地図で散財しないように、

すごく欲しいもの以外は

「送料込みで1冊2500円」という自主規制をしているので

この時も、どうせ絶対に無理、と思いながらいちおう入札して放っておいたら

日付がかわったあとに、自分が落札しているのを知ってびっくり!

 

そして、

数日後に届いたのがこれです!

 

100年以上前の本にしては

劣化少な目です。

ほぼ文庫本のサイズ。

 

それぞれの頁は折り込まれていて

その都度広げるわけですが

それほど破れもなく、

もしかしたら未使用なのかも。

 

 

 

京橋南轉馬町の中川文林堂の

シールが貼ってあるので

一応人の手にはわたっているようですね。

大正6年改訂 正価金30銭 郵税金4銭

(郵税というのは、税金じゃなくて郵送料のことだそうです)

 

 

 

 

 

その少し前に買った日本統制地図の昭和17年の地図も

「気づいたら安く買えちゃった」パターン。

 

本の状態は悪くても全くウエルカムなのに

80年以上前の地図にもかかわらず、

本体の上にかかってる紙のカバー(右)も破れてないんですよ~

 

ジャンクな地図を直す気まんまんなのに、なんか拍子外れです(笑)

 

昭和17年再版

定価金90銭 送料8銭

 

 

 

 

 

「日本統制地図」については、9月のブログのなかのこの資料がわかりやすいので

再度貼らせていただきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

グラシン紙の上からラベルを貼ったところで、今日はここまで。