「首都東京の復興ものがたり」 日比谷図書文化館
昨日まで展示替えでお休みだった日比谷図書文化館の特別展ですが、
今日から後半がスタートしました。
これは前期から展示のあった震災絵巻
上が震災前、下が直後で、大正13年に書かれたものです。
どの程度正確なのか不明だったので前回はスルーしてしまったのですが、
ほぼ同じアングルなので比較がしやすし、
当時のモノクロ写真をみるよりずっとわかりやすいですよね。
すずらん通りの文房堂の塔もちゃんと書かれています。
前期で橋の模型などの展示があったばしょには
復興期に建てられた共同建築や看板建築の模型が展示されました。
街歩きで見学した、柳橋通りの「海老原商店」の模型です。
最初に建物のデザインを画家さんに依頼したそうで、
元のデザインはこんな感じ。
ちょっと奇抜すぎるということで、今の形に落ち着いたそうです。
有名な建築家に依頼した「はこもの」といわれるような公共施設ではない
一般の店舗兼住宅のデザインもそれぞれに工夫をこらしていて
「看板建築」とひとことでは言えないほど様々な形があります。
燃えにくい素材をつかったことから戦火にも耐え
長いこと残っていてくれた建物は本当に愛おしく感じます。
「さかえやミルクホール」(下・右)の銅板葺きの店舗は
去年取り壊されてしまい、
上の個性あふれる神保町の看板建築も今はなく・・・
この辺はまた別の機会に書きたいです。
これは江戸たてもの園で復元された神田地区の看板建築の模型で
左から武居三省堂(さんしょうどう)、花市生花店、
丸二商店(荒物屋)です。
九段下の九段下ビル(1927~2011年)の取り壊しも
まだ記憶に新しいですが、
竣工当時は「今川小路共同住宅」とよばれていたそうで
その模型の展示もありました。
↑
南面
北面
↓
当時もう、「区分所有権」が存在していたんですね。
出口のところにあった図録の見本を見ていたら、
たんなる展示物の写真の羅列ではなくて
この地区の震災の発生から復興までをきちんとまとめた
書籍になっていたので、購入することにしました。
800円というのも破格の価格だと思います。
受付で簡単に買えると思ったら、奥のカフェのみの販売だそうで
お昼どきで長い行列ができていてくじけそうになりましたが
(私にしてみれば珍しく)がんばって並んで購入しました!