映画 「Gメン」 2023(令和5)年8月25日公開 ★★★☆☆

 

名門男子校タケハナ高校に転校した門松ショータ(岸優太)が連れていかれたのは、

別棟のボロ校舎、ヤンキーとオタクしかいない底辺クラスのG組でした。

この組だけはクラス替えもなく、ネクタイの色も赤。

 

左から、

無駄に明るいオタクのキモタ、

昭和気質の金髪リーゼントのウメダ、

パリピで武闘派のナギ。

 

 

 

「A組のプリンス」セナ(竜星涼)は、優等生で長身のイケメン。

周りの女子高生からモテモテだったんですが、

トラブルにまきこまれて、赤ネクタイのG組にクラス替え。

 

家も金持ちでとてつもないハイスペックなのに

G組の生徒たちとも分け隔てなく付き合ってくれ

何より、女子にモテモテの秘訣を教えて欲しくて、

ショータはセナを「先生」と呼び、目標にします。

 

「久々に根性のある一年が入ってきたそうだな」

G組の校舎の屋上では2年のダテ(高良健吾)と

3年のヤガミ(田中圭)が、

転校生のショータの噂をしています。

空手の達人ダテはショータをバイクにのせ

あちこち連れまわして仲良くなります。

 

G組担任のアメミヤ先生(吉岡里帆)が

元カレのDV男に付きまとわれていると知り

ショータとセナは助けようとしますが・・・・

                    (あらすじ とりあえずここまで)

 



観なきゃいけない映画をたくさんあるのに

こんなの見ちゃいました~(笑)

 

このジャンルは詳しくないですが、

「1クラスだけ別棟の荒れ果てた校舎」って

既視感あります。

ヤンキー映画あるある、なんでしょうかね?

 

元キンプリの岸優太の実力は未知数でしたが

平成を通り越して「昭和の正統派ヒーロー」ではないかと。

持って生まれた生真面目な男気は、

私なんかより上の世代にも歓迎されそうですね。

 

彼は27歳だそうですが、まわりはもっと年上で

オーバー30の高校生?って感じなんですが、

まあ、基本コメディですからね。

 

ただ、テキトーにノリだけで流しているわけじゃなく

けっこう錚々たる顔ぶれが

みんな本気で入れ込んでいるのがわかって

ちゃんと見てあげなきゃ!と思いました。

 

ストーリーは大したことない(失礼!)ですが、

まずはそちらから・・・(ネタバレ

 

DV男が連れてきたヤンキー集団から、アメミヤ先生を守ったセナとショータ。

セナは独り暮らしのお屋敷に先生をかくまい、

先生に恋をしてしまいます。

 

ショータも、ブラックエンジェルというレディス総長のレイナを

3年のワル(G組以外の普通学級)たちから守ったことから、

デートに誘われて有頂天。

 

天王会という半グレ集団のトップ、カトウ(尾上松也)が出所します。

カトウは「Gメン」という謎の集団との抗争で収監されていたようです。

 

天王会のマツナガはレイナに近づくも、ショータから返り討ちにあい、

それに腹をたてたカトウは、G組のパリピ男ナギの膝を折り、歩けなくして

レイナを拉致し、ショータが現れるのを待ちます。

 

仲間の反対を押し切り、ひとりで天王会にやってきたショータ。

相手は多勢。だんだん追い詰められてくると

セナたちが応援に入り、最後には上級生のダテとヤガミも。

 

倒れたカトウにバットでとどめをさすようにいわれますが

ショータは

「これ以上やったらこいつらと同じになっちゃう。

それはダサイです」            (あらすじ ここまで)

 

 

 

「Gメン」というのは「Government men」の略で、

私たちの世代はなんといっても、丹波哲郎のこれ!

 

 

「麻薬Gメン」とかも言いますが、最近では「マトリ」の方がメジャーかもしれません。

 

ここでの「Gメン」は伝説の不良グループで、多分G組のGなんでしょうね。

今は中古車店をやってるOBのサクライ(大東駿介)が

重傷で入院してるシーンがあったから

この罪でカトウは服役していたのかと思ったんだけど、それであってる?

他にも悪さをしてたのかもしれないけど、とりあえず、

警察はいちおう介入してるんですね?(笑)

 

最後のほうで「とどめはささない」とカッコつけていってたけど

「ダサい」とか以前に、刑事罰が待ってますよね(笑)

 

とにかく乱闘シーンばかりで、正直ストーリーが頭に入ってこない。

もう最後のほうは飽きてきてしまったけど、

けっこうノースタントの長回しのシーンも多かったから

キャストたちの負担はかなりあったと思いますよ。

 

個人的にはセナ役の竜星涼の足の長さと柔軟さ強調の

踊るようなアクションが好きでしたが、

他のメンバーもみんな頑張ってました。

でも、さすがに乱闘シーン長すぎて逆効果だったかも。

 

ところで、

ショータが転校してきたのは

「いろいろヤバいことあって、ここに逃げてきた」

と言っていたし、

お腹の傷をみせたりもしてたのに、それについてはスルー。

 

金持ちで文武両道のセナが、なんで親に放置されているのかも

気になるけどスルー。

 

ドラマ部分がいい加減で「浅い」のはどうしようもないですが、

それを補うかのように

吉岡里帆、田中圭、高良健吾、尾上松也といった

日本映画を支える中堅どころの役者さんたちが、手を抜かずに

真剣に取り組んでいるのが心地よかったです。

 

 

この人がだれなのか、

最後まで分からなかったんですが、

SixTONESの森本慎太郎だって!

 

 

私は14年前にこんなの見てました。

 
あの美少年が14年たつと、こんなオッサンぽい役ができるようになるんですね。
 
「スノープリンス」は「単なる泣かせ映画」じゃなくて
企画自体はとても良かったと思うのですが、
昭和初期のホームレスの子がこんなきれいなわけないんです。
ジャニーズJRの子を使うとそうなっちゃうんでしょうかね。
 
これは本人の責任じゃなくて、事務所の方針とか、製作者側の忖度とかでしょう。
今ジャニーズ事務所が問題になっていますが
性加害以外にも、日本映画界にもけっしていい影響を与えてなかったような気がします。
 
わかりやすいことでいうと、
所属タレントの肖像権にうるさすぎて、
作品のちゃんとした告知ができないのは大問題です。
(上の画像も、探してようやく見つけたもの)
 
一例をあげるなら、
「海賊とよばれた男」で岡田准一が演じたのは、ほとんどが
中年期、老年期から最晩年なのに、プロモーションでは
若い時のはつらつとした画像しか使われてないのも、おかしいですよね。
 
岸クンはもう退所したんでしたっけ?これからかな?
でも、キンプリ脱退あたりから、雑誌の表紙になったり露出度が増えてきました。
いい役者さんになりそうなので、事務所に縛られずに頑張ってほしいです。
 
 
 
最後に、原作コミックとの比較のポスターを貼っておきます。
尾上松也は本職のお仕事柄、刈り上げにはできないけど
全員、再現度高いですね!