ここのところ(映画ブログではなくて)

「街歩きブログ」みたいになっているのはお許しいただくとして・・・

 

突然ですが問題です!

 

この写真は1967(昭和42)年のある交差点を映したものですが、

さて、どこでしょうか?

 

 

 

本のページを開くと、

もうちょっと広角で撮った写真もありました↓

 

 

 

答えは「神保町交差点」で、

左右に伸びているのが白山通り、

左手の車が走っている通りが靖国通りです。

注目してほしいのは右ページ中央の白い建物(交番)・・・じゃなくて

その後ろにある「廣文館書店」です。

 

1967年時点では、都営三田線はまだここまで来ておらず、

ここにくるには都電か都バスのみ。

白山通りにも靖国通りにも都電の軌道があり、

表紙の写真には都電や停留所も映っていますね。

 

この一帯はかなりの範囲で空襲を免れ、67年時点では戦前からの建物がたくさんあったんですが、

時代による変化の著しいエリアでもあり、

バブル期の地上げやビルへの建て替え、平成の大規模再開発などで

上の景色も様変わりしてしまいました。

今も変わっていないのは、わずかな古書店くらいですが、

「廣文館書店」は古書店ではなく、普通の街の本屋さんなので、かなり稀有な例。

 

昨日「ひっそりと変わらずにたたずんでいる・・・」と書いて、まっさきに思い浮かべたのが

実はこのお店なのです。

早速今日、でかけて写真を撮ってきました。

 

 

なんのへんてつもないフツーの本屋さんなんですけど、だからこそ、ここに残ってる偉大さよ!

昭和42年、今から55年前にはここにあったわけですが、

震災後の(関東大震災ですよ!)復興建築で、昭和のはじめには既に存在してました。

 

 

神保町は世界一の古書店街といわれているくらいですから

専門の蔵書をかかえる歴史ある古書店が健在なのは納得ですが

交差点角の一等地で、とくに「売り」のなさそうな一般書店がなんで戦前から生き延びているのか?

 

いや、理由は別に知りたくないんですが、

この交差点に立つたびに

「廣文館、今日も開いていてありがとう」と、頭が下がります。

 

私は職場も神保町だったし、この街に本を買いに来るときは(冷やかしでなく)

けっこうお金を使ってきた記憶があるのですが、

申し訳ない、廣文館書店では、雑誌を1回か2回買ったことがあるくらいです。

 

いくら「本の街」といっても、新刊はネットでも簡単に手に入るし、

あの三省堂でさえ、規模縮小を余儀なくされているこのご時世、

なかなか新刊書店として生き延びていくのは厳しいと思いますが、

廣文館書店にはこの先も頑張ってほしいものです。

(今日も何も買わなくて写真だけ撮ってごめんなさい)

 

三省堂本店はすでに閉鎖され・・・・

 

 

書泉グランデは営業中でホッとしましたが、手前の「小宮山書店」が閉まっており・・・

 

 

貼り紙を読んだら、定休日が増えたとのことでした。

 

 

 

 

神保町で古い店といえば、明治からやってる鞄店「レオ マカラズヤ」がありました。

(この場所に店をかまえたのは1969年)

このインパクトある店名に、店頭の大量のバッグですから

神保町利用者に この店をしらない人はいないはずです。

そしたら、なんと・・・・

 

とりこわされていました。ガーン

 

 

おおむかしに夫と出会った店も(閉店はずいぶん前で、違う店が入っていたのですが)

今日行ったら、建物ごと消えていました。悲しい

 

 

すぐそばにある「さぼうる」だけは今も元気!

 

 

赤い公衆電話とかトーテムポールとか、レトロ感をガンガン前に出していくと

うっかり行列作っちゃう人とかいるんでしょうかね。

 

ここも1955年創業で、67年の歴史。

内装も外装もかわっていないようなので、まさに

「変わらない景色」ではありますが、個人的に好きな店ではないので、どうしようかなぁ。

 

とりあえず、創業時の比較写真を探してみることにします。

 

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かつての東京の街を撮影した写真集のなかでも、このシリーズは秀逸です

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