映画「ドクター・ストレンジ」 平成29年1月27日公開 ★★★★☆

(字幕翻訳 林完治)
 

 

ドクター・ストレンジ(ベネディクト・カンバーバッチ)は、天賦の才能を持つ脳外科医として名をはせていたが、

ごう慢さが玉にきずだった。

彼は地位も名誉もリッチな生活も手に入れていたが、交通事故によって全てをなくしてしまう。

神の手と崇拝された両手の機能を取り戻すため、高額な治療を繰り返すが……。(シネマ・トゥデイ)

 

大好きなカンバーバッチ主演ですから、公開直後に観る気満々でいたのですが、 

3D; IMAX、MX4D推しの映画館のなかで、2Dを探しているうちに公開終了してしまいました。

たしかに、インセプションばりの視覚効果があったりで、3Dでみたら迫力あるんでしょうけど、私は遠慮しておきます。

 

原作はマーベルコミックですが、私は全く知らないので、外科医で魔法使いってどういうことなのか、わからないまま観ました。

 

スティーヴン・ストレンジ.は腕のいい外科医ですが、患者は選ぶし、態度も横柄な嫌な奴ですが、

ある日運転中に送られてきた患者のMRI画像を見ていて対向車と衝突し、大けがを負ってしまいます。

両腕の神経麻痺で外科医の生命を絶たれてしまったストレンジ。

よりによって両手なんて!

自分よりへたくそな外科医に手術されるのが我慢ならないけど、これはもうしょうがない・・・・

 

もう医学では治せないと悟った彼は、治療法を求めてネパールまで旅行し、

カマールタジという秘密屋敷で修業をするマスターたちに出会います。

魔術なんて信用しない彼ですが、エンシェント・ワンのすごい力を見せつけられて、弟子入りを志願します。

 

 

ネパールに行った頃のドクター・ストレンジは、こんなホームレスみたいな姿。(これはこれで素敵!)

弟子入りしてからはもうちょとこぎれいにはなるけれど、「魔法学校の新入生」なので、クラス一の劣等生。

みんなと違って」しょぼいオレンジの光しかでないんですが、それでも図書館の難しい本を読みつくしたり、

エベレストの山頂に取り残されて、命がけでスリングリングをつかって時空移動の術をマスターしたりしてるうちに

他の弟子たちができない術をどんどん習得していきます。

 

彼はもともと手を直すために来たはずなのに、気がついたらダークサイドにおちた元弟子のカエシリウスと対決したり

ラスボスのドルマムゥと戦うことにもなってしまうんです。

 

首からかけているのが「アガモットの目」、羽織っているのが「浮遊のマント」

マントはレリックのひとつなんだけど、ストレンジ以外の人の言うことはきかず、

いつも自分で考えてストレンジを助けてくれる、賢くて可愛いペットのような存在です。

 

原作では長いひげのお爺ちゃんだったエンシェント・ワンがスキンヘッドのティルダになったり、

原作では悪役だったモルド(キウェテル・イジョフォー)が世話好きな先輩になってたり、いろいろ変わってるようです。

それは私には関係ないんだけど、マーベル映画にしては、オールマイティの魔術って強力すぎませんか?

時限をコントロールしたり、時間をループさせたり、戦闘能力もあるし・・・

 

「インセプション」のほかにも「オール・ユー・ニード・イズ・キル」とか「マトリックス」とか「ハリポタ」とか、

あちこちがどこかでみたようなシーンの連続で、SFなのかファンタジーなのか、ヒューマンドラマなのか・・・

3Dで劇場鑑賞していたら、映像に圧倒されて、そんなこと思わないのかな?

 

個人的にはベネディクト・カンバーバッチが観られたから、それだけで満足なんですけど、

これから先、アベンジャーズに交じって闘ったりするのは嫌です。

 

好きな恋人にも嫌なことばっかり言っちゃう、神の手を持つ天才外科医って、ちょっとシャーロックぽくて、

カンバーバッチのキャラにぴったりです。

今回この医者の設定はあんまり生かされていなかったような・・・

むしろ、この先、「魔術もつかえる天才外科医」っていうほうが話が面白くなりそうです。そんな話は聞いてないけど・・・

個人的には、「迷宮入りの殺人事件を解決する天才外科医」っていうのがいいですね。(なんか日本の2時間ドラマにありそう!)