映画「ローグ・ワン/スターウォーズ・ストーリー」 平成28年12月16日公開 ★★★★☆
帝国軍の誇る究極兵器デス・スターによって、銀河は混乱と恐怖にさらされていた。
窃盗、暴行、書類偽造などの悪事を重ねてきたジン(フェリシティ・ジョーンズ)は反乱軍に加わり、あるミッションを下される。
それはデス・スターの設計図を奪うという、困難かつ無謀なものであった。
彼女を筆頭に、キャシアン(ディエゴ・ルナ)、チアルート(ドニー・イェン)、ベイズ(チアン・ウェン)、ボーティー(リズ・アーメッド)
といったメンバーで極秘部隊ローグ・ワンが結成され、ミッションが始動するが……。(シネマトゥデイ)
スターウォーズの新シリーズが始まったばかりなのに、「もうひとつのスターウォーズ」ってなんのこと?
と思ったんですが、これはエピソード4の直前に挿入されるべき、初のスピンオフ作品で
エピソード3.5みたいな位置づけになります。
スターウォーズが昭和53年に初めて公開されたのはエピソード4で、
そのときレイア姫がR2-D2に帝国軍のデススターの設計図を託すシーンがありましたが、
「なんで姫はその時それを持っていたの?」っていうのを説明するためだけにできたのが、この作品なのです。
私は特別SWファンでもなく、DVDでしか見ていないのもあるし、全く詳しくないんですが
昭和53年に初めて見た時の衝撃は忘れられないので、やっぱり気になりますよね。
というわけで初日鑑賞。
事情あって更新が遅れてしまいましたが、入場者プレゼントのミニポスターももらいました。
普通ポスターはくるくる丸めてくれますけど、B4という中途半端な大きさなので手提げにいれてくれるんですが
これがまたジャマで、半分に折れば右のチラシの大きさになりますが、お顔が折れちゃうのはねえ~
サイズ的には単行本のブックカバーに使えるかな?でもそうすると、やっぱりフェリシティのお顔がが折れてしまう・・・!
そう、今回ヒロインに抜擢されたのは、ダビンチシリーズのトム・ハンクスの相棒に続いて活躍著しいフェリシティ・ジョーンズです。
彼女が演じる女戦士ジン・アーソの父は有能な科学者でデススターの設計者、
幼いジンの目の前で母は殺され、父は帝国軍のクレニック長官に連れ去られて、デススターを完成するよう強要されてたんでした。
みなしごのジンは生きるために犯罪にも手を染め、したたかに生きていたのですが
、囚人として雑居房に捕らえられていた時に反乱軍のキャシアンに助けられます。
キャシアンはソウ・ゲリラを探していて、ジンとアーソはしりあいと知って彼女を助けたのですが、
帝国軍のドロイドだったけど反乱軍モードに再プログラムされたドロイドのK-2SOとか、
元帝国軍から寝返ったパイロットのボーディとか、
帝国軍に自分の寺院を壊されて行き場を失った盲目の僧チアルートとその友人のベイズとかが仲間に加わります。
成り行きでできた寄せ集めの反乱軍の実働部隊みたいな彼ら、当然名前もなかったんですが
管制塔からコールサインを聞かれて、ボーディがとっさに答えたのがローグ・ワン(ならず者)と言うわけです。
この相関図はちょっと分かりづらくて、表記もちょっと違うのですが、右上のあたりがローグ・ワンの面々です。
帝国軍・反乱軍の一部の上層部を除き、ほとんどがSWお初のひとばかりなんですが、
さすがにスピンオフといえども天下のスター・ウォーズ、私でも知ってる有名俳優ばかりで
フェリシティはじめ、父親のマッツ・ミケルセン、ソウのフォレスト・ウィテカー、キャシアンのディエゴ・ルナ
チアルートのドニー・イェン、クレニック長官のベン・メンデルソーン・・・
主要キャストの8割くらいは顔が分かる人が出てて見分けがつくから、とりあえず安心しました。
K2SOもおしゃべりなお笑い担当みたいで、本編の3POに近いようにも思ったけれど、
戦力分析やメカにもくわしいから、立ち位置はチューバッカというところでしょうか?
ドニー・イェンの立ち回りは、スターウォーズというより、「るろうに剣心」をみてるみたいでしたが、
いや、盲目だから「座頭市」かな?
前作は初めてアフリカ系のキャラが登場しましたが、本作はあちこちにオリエンタルな色合いを感じました。
ドニーはいかにもフォースの師匠みたいに登場しましたけど、フォースを信じてるだけで生身の人間なんですね。
やがて、父のホログラムが入手でき、デススターのなかにこっそり弱点を仕込んでいて
「それはリアクターモジュールに作ってあるから、惑星スカリフにいって設計図を探し出せ」といわれ・・・
命がけでタワーに潜入し、パスワード解読に成功するも、それをどうやって反乱軍に転送するか?
データ容量がシールドを通れるように穴を開けたり、マスタースイッチをオンにするために
ローグワンのメンバーたちは命をかけるのです。
そしてスカリフでは、反乱軍のXウィング VS タイファイターのあの懐かしい戦闘もあって
昭和53年の記憶が蘇ってきました。
データは見事シールドを通り抜けることはできたけれど、スカリフは帝国軍の攻撃を受け全滅。
エピソード4以降の登場人物たちは、高貴な生まれで特殊能力をもつ「選ばれしものたち」でしたが
ローグワンのメンバーたちはほぼ身寄りのない庶民たちで、フォースも持っていません。
そもそもデータをもって脱出するという選択肢は最初から考えていなかったようで
ミッションのため、仲間のために自分の命を落とすことを全く恐れていなかったんですね。
世界を救うためにスターダストとなった名もなき戦士たちのことを記憶にとどめておかねば・・・・(涙)
「スターダスト」というのはサブタイトルにして欲しかったけど・・・・でもこれはある意味、ネタバレになってしまいますね。
今までスターウォーズで興奮することはあっても、泣けるシーンはあったかな?
本作は最高に「泣ける」スターウォーズでした。