映画「エクスペンダブルズ2」 平成24年10月20日公開 ★★★☆☆



読んで♪観て♪


東欧バルカン山脈の山岳地帯に墜落した輸送機から

データボックスを回収する仕事を引き受けた、

バーニー(シルヴェスター・スタローン)が率いる傭兵部隊エクスペンタブルズ。

だが、ヴィラン(ジャン=クロード・ヴァン・ダム)をリーダーとする武装グループの襲撃を受け、

データボックスを奪われた上に、メンバーの一人を失ってしまう。

ヴィランたちが、ボックスに収められたデータから旧ソ連軍の埋蔵プルトニウムを見つけ出し、

他国に売ろうとしていることを知ったエクスペンタブルズは、

仲間の復讐(ふくしゅう)を果たすためにも彼らに戦いを挑んでいく。(シネマ・トゥデイ)


前作に続き、スタローンが集めたハリウッドの大スターが勢ぞろい。

ブルース・ウィリス、シュワルツネッガー、ジェイソン・ステイサム、ジェット・リー、

ドルフ・ラングレン、チャック・ノリス、ジャン=クロード・ヴァン・ダム・・・・

彼に賛同してノリノリで出演してる雰囲気。

高額ギャラの心配より男の友情が前に出てる感じです。


前作の感想は→ こちら


前作ではほとんどアクションシーンのなかったシュワ元知事とブルース・ウィリスも

今回はきっちり活躍しますよ。


前座のミッションはネパールの基地みたいなところから、重要人物を救出するもの。

お揃いのベレー帽の男たちが豪快に突っ込みます!

すんごく強引に突っ込みます!

サングラスかけようが、ゴーグルかけてようが、キャラ濃いから、誰かはすぐにわかっちゃう。

無人のバイクを飛んでるヘリにぶつけたり、やりたい放題。


「まもなく参上!」

「水浴びタイム~!」

「大漁だぜ」

「ルームサービス?」

「中華のお持ち帰り~」

機関銃のようにタイミングよく繰り出される字幕は、林完治氏によるもの。

テンポのよさに、思わずニコニコしちゃいます。


で、メインのミッションは、墜落した機体のデータボックスを回収するというもの。

その中には旧ソ連軍がかくした5トンものプルトニウムの埋蔵場所がおさめられ、

もしそれが軍事独裁国家などにしれたら一大事ですから、これはかなりの重大任務です。


トップシークレットの情報ですから、何重にも貼られたパスワードを解読しなくてはいけないので、

その道のプロ、マギー・チャンが同行します。

むくつけき男集団に、ようやくインテリのセクシー美女の登場!と期待してしまいますが、

あらわれた女性は、なんだか不機嫌そうな上から目線の中国人。

暗号解読はさすがですが、もう一つくらい特技があってもよさそうですが、

(アクションに関してはみんなの足手まといにならないくらいはこなしていましたが)

なんか最後まで彼女の魅力は理解できずじまいでした。


前作でも、命を懸けて救い出した女性が

「よく見たら美人でもタイプでもなかった」

というオチつきだったので、これは監督のこだわりでしょうかね?


墜落機までたどりつくと、死体に群がるオオカミたち・・・・

という「THE GREY」の世界です。

「ボーン・レガシー」でも同じシーンあったので、

「山に墜落したらオオカミに食われる」というのは必然なんでしょうか?


ともかくマギーの活躍で早々に「ブツ」は回収。

ところがそれを狙ってる連中に仲間のビリーがつかまり、

銃をむけられて、まんまと「ブツ」は彼らの手に奪われます。

しかもビリーも殺されて、最悪!


ビリーというのは今回参加の若き天才スナイパー(リアム・ヘムズワース)。

この傭兵軍団のなかではまだまだひよっ子ですから、子ども扱いされそうなものですが、

「チビ」とか「バケモノ」とか言われてるメンバーにくらべたら、すごいゲスト待遇です。


だいたい人質にとられたって、独力で逃げ出すくらいできなきゃ軍団の一員として不自然なんですけど、

若くてイケメンで彼女(マイリー・サイラスじゃなくて劇中のほうです)も美人、

ということだと待遇がちがうみたいです。


それにしてもあんなに簡単に渡しちゃうものですかねぇ・・・

せめてどこかにコピーするとか、ダミーをつくるとか、

あの金庫を破るよりははるかに簡単なのにね。


ところで、人質殺してボックスも奪うという、問答無用の悪玉軍団の親玉がヴィラン(JCヴァンダム)。

彼らが東欧のどこか(アルバニアでしたっけ?)の村で男たちを拉致して

強制的にプルトニウムを採掘させていることをつきとめ、そこへ向かうと、

残った女たちに(敵と勘違いされて)襲撃されるのですが、

襲撃されたことより、彼女たちが美人揃いなのにテンションMAXになってしまうのです。

「婚活のチャンスだぞ!」

「こんな村でのんびり子育てしたい!」

とか、何考えてるんだかよくわかりません。


敵はかなり強力な武器と軍隊をもっているから、とうてい勝ち目ないんですが、

いいところで、待ってましたとばかりに、昔の仲間とかが助けにきてくれます。

もうストーリーの不自然さとか、どうでもよくて、

ただひたすら

「男まつりだぁ~!!」

って感じです。


洞窟みたいなところに閉じ込められたとき、

MIT卒で化学に強いガンナー(ドルフラングレン)が

「リン鉱石で爆弾作るぞ~!」

とはりきって仕掛けをつくるも、導火線をつたっていって・・・

プシュ!と消えてしまったのには大笑いでした。


ラストの空港での戦いは、もうどれだけ壊したら気が済むのか・・・

めちゃくちゃロスの多い戦い方です。

敵も、当初は10人か20人と思われたのに、殺しても殺してもどんどん湧いてくるのはなぜ?

まるで射撃ゲームみたいでした。

絶対おんなじスタントマンがひとり10回くらいずつは死んでますね。

で、最後は、武器をすてて、バーニー(シルベスタ・スタローン)とヴィラン(JCヴァンダム)との一騎打ち。

生首ぶらさげて悠々帰還し

「すこしどぎついが、いいセンスだ」

って、これは賛成しかねますが・・・・


なんていうバカみたいな話です。

こういうの見ると

「男ってバカだなぁ」

と思うのですが、

面白いかつまらないかと聞かれれば、

「面白い」ほうに針はふりきれるんですよ。

だからシリーズ3作目ができたら、きっと観ると思います。