兵庫県の斎藤知事の百条委員会での答弁が連日、ニュースになっていますが。
今回の兵庫県での事件、知事のおねだり体質やパワハラよりも重要な事件があります。
告発をした人を特定する事と不利益を被ることがないよう、運用する事が重要です。
それに対し今回の事件では、県の公益通報制度で告発した人を限定するため対象職員に貸与されていたPCを押収し、PC内に保存されていた告発文書を特定。
また、告発者に対し役職の定年退職を差し止め解任し、別部署へ異動させています。
仮にこのような事がまかり通ったら、会社などの内部で不正が行われていても、誰も告発をしないでしょう。
そしてこの件を報道したマスコミ各社も、内部告発をした人が保護されない事を問題視していなかったように感じます。
告発した内容か事実か否かは、公益通報制度で最終的に確認するにも関わらず、告発された当事者が「告発内容は嘘」とマスコミに発表し、マスコミが報道した事も、この問題をより悪質にしたと思います。
また、この事件では内部告発者のと親交のあった職員の私物スマートフォンの通信履歴確認や、神戸新聞社を訪れ内部告発文の入手有無を確認するなど、内部告発制度をないがしろにする動きを見せています。
7月20日に公益通報制度の調査で「知事から強く叱責されたとの証言はあったものの、パワハラ認定には至らなかった。」としていますが、現在の百条委員会の様子を見ていると、全くの嘘だったと思います。
マスコミは、百条委員会での県職員の質疑応答でやりこまれる斎藤知事の絵面がテレビ映えをするため、報道していますが、今回の事件の本質は、そこでしょうか?
少なくとも、2人の県職員が亡くなっている事件。
もう少し、内部告発制度の形骸化について、厳しく追及する動きがあっても良いように感じます。