最終話 言うなれば夢心地
11日、準備をしていた矢先に地震が起きた。
東日本大震災。
私と創造主は無事だった。何より華奢なこの私の身体が無事だったことは奇跡のようなものだ。
多くのものが破壊され流された。
私と創造主が出るはずだった芸術の祭も中止になった。
私がせっせと荷造りしたこの荷物も来週には戻されることになる。
私は茫然とした。
そして自分に問うた。
なぜ私は生まれてきたのか?
何の為に生まれてきたのか?
なぜ今生き残っているのか?
創造主の答えはこうだ。
「知るかバカヤロー!生きてるだけで有り難いと思えコノヤロー!こっちは仕事が更に忙しいんだちきしょー!それですら夢みてーなもんだクソッタレ!」
とびっきり馬鹿な答えが返ってきた。
しかし私はなぜか安堵した。なぜか安堵したのだ、私は。





